◆2007年2月28日(wed) ぬるくない


愛機。4000円くらい。

ベーグル屋が2軒ある、わが町だった。
ひとつは『世界一おいしい』と豪語していて、もうひとつはおそらく『店舗数日本一』なのだった。
如何せん『世界一おいしい』かもしれない方は、席数が日本一少ないので、後者の方へ行ってしばしノートを広げたりして作業した。ベーグルはおいしいけど、コーヒーはぬるくておいしくない店です。

きょうも午後はずっと家内制音楽制作手工業で、愛機のcasiotoneを駆使していろいろやってみた。最初はフェンダーのベースを使ってMTRに録音していたが、考えてみたらこのcasiotoneでもっと簡単にできるんだった。これに入っているベースの音がフェンダーのベースにかなうとは思えないけど、結構大丈夫なもんで・・・・。しかし、音の種類によってこうゆう機材というのは音の立ち上がりが悪く、これを計算して坂上二郎のように少し早めに音を出すようにしなければならない。愛機といってもあんまり使ってないのでなかなか慣れない。ピアノのようなダイレクトなタッチは出ないものだなあ。でも、今やってるのはそうゆうのは全然関係ないので、雰囲気でやっておく。がんばった。がんばったら、もっといろいろやりたくなったので、終る予定が全然終らなかった。残念。またあした少しできるかなぁ。

MTRのACアダプターが駄目になった。仕方ないから電池でやっているけど、アダプターとかイヤホンの差し込み部分はもっと頑丈に作れないのでしょうか。casiotoneをMTRに突っ込んでヘッドフォンで聞きながらやっているのだけど、鍵盤をカタカタやる音だけが聞こえていて、それがチイちゃんには怖いようで、膝に乗りたいんだけど、膝に抱えて弾いているもんだから近寄りたいけど近寄れないというジレンマのためウロウロしていておかしかった。

録音中電話一回、訪問者三回。ものすご〜〜くうまく行ってる時に限って中断される。
しばし、ため息休憩をとる。
訪問者の一件はグンジョーガクレヨン組原正ソロCD(PASSから)のお届けだった。聞いた。恐るべし、クミちゃん。発売はいつになるのかな。来月だと思う。発売前だからあんまり書いてはいけないのかなぁ、とは思うけど、普段のクミちゃんからは想像もつかない・・・なんて言ってはいけないね、やっぱり鋭い刃先のような演奏が全編を覆っていてヒンヤリした。ぬるい音楽じゃない。こうゆうのがあるってこと、たまに忘れそうになってるけど、ぬるくない音楽は忘れてはいけないな。ひとりでストイックに制作しているところを想像する。やっぱダントツでかっこいいギタリストだ、と思う。でも、ギタリストってだけで括れない人だとも思う。


◆2007年2月27日(tue) 新宿流れ者


五里霧中都庁

用事で久しぶりに外へ出た。ついでに知合いの個展に行った。

立派なギャラリー。真っ暗な中大きなスクリーン。映像作品。1点だけ良いシーンはあったものの、この数分のもののためにこのセッティングか・・・と床にひとり座って見ながら考え込んでしまった。知合いといえども、感想をためらうなぁ。前回の作品は好きだったんだけど。ユーモアがひとかけらもない、と思った。なくてよい作品なんだろうけど、ちと辛いな。シリアスになればなるほど、くだらなさやおかしさが湧き出てくるものだ、とわたしは信じている。

天気がよかったので公園でお弁当にしようと思ったけど、そこにある天本英世さんが昔住んでいたという大きな公園は、雑然としていてとてもくつろぐ気になれなかったので、そのまま帰宅することにしてしまった。ここの雰囲気はなんだか危険な感じがして、女の子は怖いと思った。昔はそんなこと思ったことなかったけど。ここから駅までの道も現実感がなくてボーッとなる。外国から来たみたいな気持ちでロスト・イン・トランスレーションだった。寺山修二とか友川かずきとか青森のアングラの匂いがする。明るいうちに退散。

カシオトーンで遊ぶが、鍵盤が足りなくてイライラした。あと1オクターブなくちゃ駄目じゃん!でも、カシオトーンはいろんな音が入っていて楽しいな。ウクレレはまったくウクレレの音じゃないけど。なんでこんな音でOKが出たんだろう・・・。100タイプの音が入っていても使えるのは10タイプくらいで、昔よりはマシな気もするけど、好みの音は結局10タイプに収まってるのかもしれないな。これ以上音源が増えたって、きっと10なんだと思う。


◆2007年2月26日(mon) 感情論的譜面


GOOD-BYE YOUNGSの工場!
そしてお馬さんたち。

『英国フード記A to Z』の著者石井さんによると、ロンドンの郊外ワンズワースにあったブリュワリー、YOUNGSが、Wellsと合弁してベッドフォードの工場に生産を移したのだそうだ。

馬車に樽をのせてパブや酒屋に運んでいたこのブリュワリーは、ロンドンとは思えないのどかさで、2005年に本の取材のため、このブリュワリーを見学した時は、本当に楽しかった。建物内のパブの食べ物もおいしかったし、一緒に見学した人たちもガイドの女性も感じがよくて、のんびりした一日を過ごした。
昨年の9月25日に工場は閉鎖され、その8日前に会長のヤングさんが亡くなり、工場で最後に醸造されたビールが振る舞われ、町のパブに樽を運んでいたシャイア・ホースの馬車で葬儀場まで運ばれていったのだそうだ。いい話しですねえ。YOUNGSのビールは残るけど、あの馬たちやかわいらしい馬舎、小動物が放し飼いになっている池のあるほのぼのとした裏庭も、磨きあげられた馬具の並んだ建物も、みんな無くなってしまうのかなあ。 羊のかぶりものをつけた人が出てくるCMの写真も風情があって良かったんだよね・・・・。
この時の様子はコチラの『裏英国フード記』でご覧くださいませ。
http://www.satomin.jp/diary/britishfood.html/british10.html
ああ、懐かしい。そして、『英国フード記A to Z』の記念すべき最初の『A=ale』で描いたこの配達風景が、記念の一枚になってしまったのね・・・バイバイ。


きょうも犬の散歩以外は家内制音楽手工業&家内制デジタル絵画手工業に勤しむ。

家内制デジタル絵画手工業の方はマウスを使っての作業で、デザインとイラストと締きりが近いものをやってしまう。目が疲れたので途中で断念。あしたには終らせねばならない。
午後のほとんどは楽しい家内制音楽手工業。今はいつ終るともわからない譜面手工業をやっていて、やっと4曲分かなぁ。ヴォーカルとギターのみのスコアなので、完全とはいえない。ベースラインもなんとなく書いては見たものの、細部の1音に悩みだすといきなり睡魔に襲われる。しかもベースを弾くと重たいから肉体的に疲れる。だからすぐに寝てしまう。ソファで遊園地のダンボに乗ってる夢を見た。動いてない状態で、足で地べたを蹴っ飛ばして弾みをつけてみたら、支柱からわたしのダンボが外れてしまって、ア〜〜レ〜〜〜っとドラえもんに出てきそうな昭和の原っぱの方へ回転しながら滑って行った。ああ、土管にぶつかるんだなーこれで死ぬんだな・・・・と思った瞬間目がさめた。乗り物に気をつけよう。ブラスを見たばかりなので、ブラスっぽいものフューチャー少し書き足す。

『♭』と『♯』はどうゆう風に選ぶんだろうか?と考えていたらまた眠くなって寝た。悩むと眠れなくなるけど、持ち合わせてない脳細胞を使うと眠くなるねえ。『悲しい感じィ〜は♭』『楽しい感じィ〜は♯』ってだけでやってるもんねー、わたしは。この単純な二者択一を一つの曲に当てはめるのは非常〜〜に難しい。ある小節は悲しいが、ある小節は楽しい、そんなことはいくらでもあるしねえ。楽しいながらも悲しみを秘めている場合だってあるから、どちらとも言えない。だから、わかりやすいように(自分にとって)言葉でいろいろ書いておく。このようにまったくの感情論で譜面を書いていてはバカだと思われるので、少し学ぼうと思ったけど、少し頭を使うとすぐにやっぱり眠くなってしまうし、頭が痒くなってくるので、こうした感情論は絵に向けてしまえ!と、今度は家内制版画工業に移る。こちらも楽しい。踊るヒグマを描いた。


◆2007年2月25日(sun) 『LIFE IS A MIRACLE』再び


ファン感謝祭ということで、この日限定のCD-Rが配られました。






The『喫茶店』という感じの関内『WIEN』です。

きのうは夜関内の『エアジン』にフレイレフ・ジャンボリーを見に行ってきました。
9人編成のジプシーバンド(みたいの)。知ってはいたけど、大阪のバンドなのでなかなか見る機会がなかったので、きのうが初です。先月、たまたま大阪での仕事からもどってきていた工房の森佑子さんが、作業中に「松本さんもしかして知ってる?この人たち」と言うのでした。森さんは、大阪で、たまたまこのバンドのCDジャケットやチラシの絵を描かれている(かわいいです)寺田順三さんの事務所の隣の雑貨屋さんを訪れた時に、そこで流れていたこのバンドの音楽を聞いて気にいったということで、そうゆう出会いは大事なんで、気持ちが盛り上がっている時に行った方が良いから、さっそく調べてご一緒することにしたのでした。何ケ月も間があくと萎んでいくので、たった一ケ月後実現でラッキーでした。

ウチからは横浜方面は近いので、早めに着いて、ブラブラ探訪。といっても、中華街へはちょっとあるし、赤レンガ倉庫へもちょっとあるし・・・。現在関内にある『BankART1929』他で「Landmark Project II」というのが行われています。2005年に見た「食と現代美術 -美食同源」はこの美しい建物の中でのイベントで(その他の建物でも行われた地域密着型のイベントです)、イベント内容がイマイチでも(失礼ながら、その時のはどうもピンとこなかったので。関係者の村田さんには申し訳ないけど)中に入るだけでいい感じです。美術本もたくさん置いてあるし、昔銀行だったこの建物がとにかく良いのです。part1の時のことは、何回か書いてますが、牛島さんのキネティックアートが感動的で、それだけで行ってよかったと思ったものでした。今回も出展されてますが、ジックリ見るには時間がたりなかったので、行かず。結局エアジンそばの一度入ってみたかったフツ〜〜の喫茶店『WIEN』に入り、別珍の椅子に座り、本読んでました。すごいです、ここ。何がって、音楽流れてないんですよ。まったく。物凄く珍しいと思います。隣の席の社交ダンスをしているらしいおばさまの話しがおもしろかったので、ほとんど本は進まず。

でもって、フレイレフ・ジャンボリーですが、ノリがやはり関西やなぁ、な感じで、東京人には笑えない笑いをちりばめながら、楽しく演奏は進んでいくのでした。ブラスとアコーディオン、ヴァイオリン、ドラムの9人編成で、オリジナルのほかに、ギリシャ、ハンガリー、ルーマニアの曲などを演奏。東欧といってもそれぞれ微妙に違いまして、わたしはルーマニアの素朴なのが一番好きかもしれないですが、ハンガリーを代表する作曲家バルトークの曲は良かったです。ヴァイオリン良かったです。美人だしうまいし。美人は三日で飽きるといいますが、わたしはやっぱり美人の方が断然いいと思います。この日は東京ツアー最終日のワンマンで、ハコも小さいから、とてもフレンドリーな感じで楽しかった。全員ずっと立っての演奏というのも良かったなぁ。最近座って演奏する人ばっかりでつまんない。ジプシーバンドだし、この方が躍動感があっていいな。演奏内容と雰囲気も合っていて楽しかった。途中クジ引き大会があって、最近ずっとクジでは強運なわたしは、絶対何か当たるだろう、と思っていたらやっぱり最後にエアジンのドリンク2杯サービス券があたってしまい、非常にご機嫌でした。この券以外は全部バンド関連のものだったので、これで大喜びしてるのも申し訳ないけど、なんでも『当たり』は嬉しい。
一部の最後は『カレー戦隊インドマン』というあまりにもベタな曲とノリに逆にはまってしまい(とゆうか羞恥心を刺激され)、ずっと赤面しながら笑っていた。隣の森さんも「あそこまで笑わせなくてもいいのに・・CDとギャップがあるわ・・・」と多少シラジラとしながらも、東京人らしく奥ゆかしく笑っていた。

アンコールでわたしの愛するエミール・クストリッツア監督の『LIFE IS A MIRACLE』からの曲を聞くことができて、とてもしあわせだった。全編に流れていた美しい曲「Moldavian Song」。この映画は、立ち直れないくらい打ちのめされる過酷な現実の中で圧倒的に輝く生を描いていて、感動的だった。クストリッツア作品に常に描かれている人間への「いとおしさ」がわたしは好きなのです。決して駄目駄目な人間を放り投げない。愛の力を信じているのだなー、いいなー、やっぱり。そして、この駄目で滑稽な人間を明るく見つめながらも、悲惨さはかなりの重さで見る者の心に投下するやり方もずっと一貫している。そこに、素朴で明るくて、時に切ない音楽がピッタリしていて、やっぱり好きなんだなぁ、この人の作品は。

とゆうわけで、家に帰ってきてから久しぶりにサントラを出して聞いた。この映画の中で、監督&息子も入っている「ノー・スモーキング・オーケストラ」のボーカルのネレ・カライリチ(とてもインチキくさい顔をしている)がスケコマシなハンガリーの音楽家の役をやってますが、音楽もやはりちょっとハイカラな感じになっていて、おもしろい。『アンダーグラウンド』や『ジプシーのとき』『アリゾナ・ドリーム』のゴラン・ブレゴヴィッチもいいんだけど、ノー・スモーキング・オーケストラのヴァイオリンのダヤンさんのアレンジもわたしは好きです。だんだん良くなる。
たまに、新しさを狙って結局臭い曲になってしまったという感じのがあるんだけど、そこがどうも東欧の音楽の現実という感じで、それはそれでおかしい。そういえばお客さんの中に関口義人さんが・・・次の本はどんなんかな?
打ち上げをご一緒させてもらい、トルコのマーチも聞きたかったー、と言ったら、前日では演奏したそうで、残念。大昔「ジョンとメリー」を見て、恋人にマーチを聞かせるダスティン・ホフマンをキモいと思っていたわたしが、こんなリクエストをするようになるとは。人の好みなんていつどこで変わってしまうかわからないものなのねえ。


打ち上げも気さくな皆さんと、大阪のライブハウスの話しや管楽器の自由さについてなどたくさん話して、とても楽しかった。 素敵な夜をアリガトー、わたしはたくさん笑いました。

サントラを聞きながら、やはりノー・スモーキング・オーケストラのアコーディオンのミロシェヴィッチさんはいいなぁ、と思うのでした。『スーパー8』でもこの人の演奏は胸を打つものがあって良かったんだよねー。『スーパー8』でも『LIFE IS A MIRACLE』でも最後はこの人の演奏になっている。


◆2007年2月23日(fri) ハスとイザイホー/P-meeting03


ジュン・フォト/スタジオ内。蔵前ノリ子さんにハスの写真の説明を聞く。このあと、4日にわたり1時間おきに定点観察したハス写真84枚の写真も見せていただきました。努力と好奇心と熱意。それが集約されたすばらしい作品群でした。(この写真は新井淑子さんが撮ってくれました。いい写真でしょ)

わたしの古い友人が師事している写真家の方のスタジオに写真を見せていただきに行ってきました。

昨年、写真家の吉田純さんと蔵前ノリ子さんがされている現代写真教室/ジュン・フォト(写真を見ることができます)の展覧会にその友人も出品していて、それを見にいったのがキッカケです。その時、蔵前さんのハスの花の2作品のあまりの神々しさに感動して、たまたまご本人がいらっしゃったので是非ほかのハスの作品も見せていただきたい、と不躾にお願いしたのでした。蔵前さんはこころよく承知してくださって、見学のお約束をしてくれたのでした。
そのハスの写真のしっとりとした質感がやはり大きな花のシルクスクリーンを制作しつづけている作家の友人時任亜矢子さんと通じるものがあったので、彼女も誘い、もうひとり版画友だちの朝子ちゃんもきっと好きだろうと思って誘い、3人で伺った。わたしがたまに行く熱帯魚屋のそばだったのよねー。歩いてブラブラと行ける距離だったのでした。

ハスは、花だけではなく、葉っぱも花托も茎も意味ありげで美しい。わたしは特に花托がおもしろいと思っている。種がモリモリと盛り上がってきて、ついにはボロリを落ち、あとはスカスカになって水の上でドロドロになっていく。上野の不忍池でよく観察しているので、ここの写真はすぐにわかってしまう。

蔵前さんのハスは本当に美しかった。撮影の努力や熱意もさることながら、暗い部分の美しさが身に沁みて、奥が深い、と思いました。写真の技術についてはまったくわかりませんが、技術というのは、自分のイメージを実現させるための重要な要素なんですねー。これは写真だけのことではなく、作品を創る、ということの意味がそうゆうことなのだと思う。
実物そのままである必要性はまったくないもんねえ、自分が美しいと思ったところ、魅せられたところ、見せたいと思うところが表現できてさえいれば、『虚』も『実』も関係はなくて、すべてがその作者を通して『実(ジツ)』になる。
技術と感性と熱意なのだなぁ、作品というのは。それらがすべて出ている。4日にわたって定点観測した84枚の写真は人間の一生のようでもあり、花の一生が我が身のようでもありため息が出た。わたしは今この花のところにいるのね・・・と自分と照らし合わせたりして、年齢相応の美しさというものの存在を知った。とてもおもしろかった。
そのあとは、主宰でもある吉田純さんの「イザイホー」という作品を見せていただいた。はじめて知ったこのことば。『イザイホー』沖縄県・久高島で行われる独特の祭祀。女性のみの祭祀で、12年ごとに行われるのだけど、今はもうありません。その写真集を出されています。吉本隆明さんの文章も載っていて興味深い。この島だけで行われているもので、とても特殊です。現人神のおばあさんが二人いて、その二人によってこの島の政治も経済もしきられている。でも、今はもうどの都市ともかわらない生活になってしまったようで、行われてません。継ぐ人もいないのですね。原始的な神事という感じは、アイヌやアイルランドなどと通じるものを感じ、世界の繋がり、スピリチュアルな繋がり、女が本能的生物学的に持つ平等と平和についてなども少し前からとても気にして考えていたことなので、話しを伺えてよかった。吉田さんはポートレートもすばらしくて、吉本隆明やミシェル・フーコー、岡本太郎や坪田譲二、三島由紀夫の写真もよかったなあ。ポートレートはおもしろい。ファインダーを通して、何故にこんなに人となりが見えてしまうのか・・・。そこにはその人への愛や好奇心がなければねえ。全部出てしまうんだなぁ。(気のない人のはやはり気のない写真になってるのよね・・・)


左から吉田純さん、蔵前ノリ子さん、わたし、 アシスタントフォトグラファー細渕美月さん。『英国フード記A to Z』も気に入っていただき、嬉しかったでーす。

お茶を頂きながら、写真のこと、絵のこと以外にも話しは盛り沢山で、とても楽しい数時間をすごさせて頂きました。友人の新井さんに感謝。アサヒカメラに教室のことが載っているそうで、新井さんの作品やインタビューも載っているそうなので、見なくっちゃね。
蔵前さんが『英国フード記A to Z』を気にいってくれていて、本を持って記念撮影。携帯カメラですが・・・。

おいとましてから、新井さんに案内してもらって大井町のかわいいカフェに行きました。シークレッツというガールズバンドをやってる二人がやってるカフェで、ファイヤーキングの食器などが飾られ、60年代のソウルというかブラックミュージック〜〜な感じの内装と音楽がオシャレでした。トイレの壁にはジェーン・フォンダの『バーバレラ』。食べ物もおいしくて、家から近いから、また行こっと。時任さんは3月1日から日本橋『ギャラリー砂翁』で個展です。朝子ちゃんも今年は秋に横浜の方で個展。わたしも今年は個展のほかにビ〜〜ッグなことがあり、素敵な写真をたくさん見せていただいたことはとても良い刺激になりました。絵も描きたくなったし、曲もできそうな気配です。吉田さん、蔵前さん、ありがとうございました。

大雨のきょうは、またまた秘密プロジェクトについて、デニーロとシャチョと、そしてジェロニモなGさんと打ち合わせ。少し水面下から浮上してきまして、具体的になってきました。細かい予算の事などはどうもわたしにはサッパリわからなくて、聞くばかりなのですが、制作するものに関しては細かいディテイルについての話し合いになってきて、とても楽しくなってきました。いろんな人が関わると、自分では思いもつかなかったアイディアが出てくるでしょ。それがおもしろいですねえ。ヒントをいただけると、そこからわたしの場合はとりとめもなく妄想が広がってきて、おもしろくて仕方がない。
わたしがやることは何かな?それは間違いなくギターを弾くことでしょう。多分。

その足で工房へ寄る。水貼り作品を剥がす。一つまた前へ進んでホっとしたので、クッキーとコーヒーで和んじゃいました。

★お知らせ★
ギャラリーページ、見易くリニューアルしました。まだ準備中のところもありますが、見てねー


◆2007年2月21日(wed) あなたはわたしの夢の中にいる


最近夜はトマト&ブルーチーズwith
ハーブオイル のカナッペとワインな
のです。何故か小学生の 息子が作っ
てくれる。

訂正します。たむけんのネタはこうでした。「売れてない芸人の妹!売れてないバンドのドラムと付き合え!」でした。ひそかににしおかすみことムーディ勝山が好きです。

駄目になった版の再生をしなければならず、きょうは工房の講師に救いを求めた。一度作ってしまった面の腐食が弱まってしまった場合、再生はできるのだけど、技術的に難しく、たまに失敗してしまい台なしになることがある。今回はどうしても失敗できない版だったので、手伝ってもらうことにした。きょうの講師はパスカルズのラッパ先生です。音楽では師匠でもなんでもないけど、版画では師匠なので、敬語を使って教えを請うのでございます。さすがに丁寧だし技術もすばらしいので、全面的に頼っております。無事に版は生き返り、3枚すばらしい状態で刷ることができました。師匠!ありがとうございます!

きょうも水漏れ災害にあった友人が来てましたが、ほかに来ていた友人Oが急にわたしが昨年見た夢のことを思い出した。そうだった、それはこんな夢だった。この水害にあった彼女の家を訪れたら、そこが悲惨な津波のあとのような状況だった、という夢。あまりにリアルだったので、工房でもその話しをしていた。ビックリしてしまった。ほかにも、違う友人の夢でまさにその通りになった夢をみており、わたしは予知夢女かもぉ???。といゆうわけで、これからは、友人の夢を見た時にはちゃんと報告することにしました。わたしの夢に出てきた、あなたも、あなたも、あなたも!きっとそれは真実となぁ〜るので、気をつけてねぇ〜。
さて、きょうも、寝る時刻ですわぁ。きょうは誰の夢を見るかしらぁ〜、ウヒョ


◆2007年2月20日(tue) PPMは持ってないけど


昔仕事で作った立体作品。クリスマス特集に使ったもの。
煙突とサンタの袋と靴下です。高さは大きいもので7cmくらいだったと思う。木の台にのせてます。
コレはブーツいろいろ。3cmくらい。
現在、ギャラリーのページはリニューアル中です。しばらくは見られないので、ココでちょこっと過去の作品などUPしたりなんかしてみたりなんかしちゃったりして。

どうやら、富山の薬売りは今も全国津々浦々暗躍している(明るいかもしれないが、どこかジンジケートを感じる)らしい。膨大な名簿を持っているらしい。情報によると、銀座のギャラリーにも現れているらしい。しかし、何故かあの名品「たこの吸出し」は薬箱のセットの中には入ってないらしい。おかしい・・・腑に落ちないなあ、アレが入ってないなんて。「とんぷく」とか「正露丸」(征服の征の字だったよねえ、昔は。日露戦争のラッパのマークなんだった)などと共にセット品となってると思ったんだけど。その「正露丸」も、ラッパのマークだけじゃんくて、鹿や太鼓のマークもあったという情報も得て、コレはレトロな逸品として見てみたいものだ、と思いました。

引き蘢り音楽生活中に1曲カヴァー曲を思いついた。子どものころ好きだったPPMの「虹とともに消えた恋」が頭の中を駆け巡っていたからで、この「シューシューシューラールーシューラーラクシャクシュラババクー」が昔はなんとなくアラビア語だと思っていたのを、歳は伊達にとってなくて、急にこれはゲール語なのではないか!と閃いてしまい、この歌詞の中の「ジョニーは兵士になって行っちゃった」は、そうか、アイルランドでのことだったのだね!とわかったら、なんとも長年とれなかったイボがたこの吸出しで取れたようなスッキリ感にみまわれたのでした。(長いセンテンスになってしまった。へたくそ!)さっそく調べたら、やっぱりアイルランドのゲール語の歌だった。
そういえば・・・と、チーフタンズ来日のお知らせというのが封筒で届いていたので、何気なく引っぱり出してみていたら、一緒に出る元ちとせが、この曲をチーフタンズと歌ってるらしいのだ。テレビにも出てたみたいだけど、これもやったのかなあ・・・こぶし回して歌ったんでしょうか。回さない方がコレはいいと思うんだけどなあ〜。と、勝手に想像してしまいました。いつかわたしも歌おうと思ったけど、ちょっと歌ってみたら、やっぱりあまり盛り上がりのない曲でつまらなかったのでやめた。PPMだったら「パフ」の方が好きかも。
シューシューシューラールーは「Siuil a Run」っていうのね。本当は。偶然だけど、PPMのポールさんが横田めぐみさんのための歌を歌ってるそうで、新聞に出ていた。わたしはマリーさんの声が好きでした。女の人はあまり声は高くない方が好きなのだ。

なんだかこのへんは前にも調べたような気がするけど、すぐ忘れてしまうわー。

きのうは突然英国より電話があっておもしろかった。今エゲレスはとても寒いらしい。東京もきょうはシンシンと寒かった。英国は今バブルだそうで、バブリーな人たちの番組が氾濫しているのだそうだけど、バブルを経験している日本人としては、絵空事にしか思えないし、先のことを考えると英国の未来はお先真っ暗な感じすらする。さらに、日本と同じくワーキングプアな現実があるようで、理不尽だなあ。うんと貧乏になるか、うんと金持ちになるか、どちらかしか普通に生きられる道がない。

午後工房で大きな作品を2枚刷った。あまりうまくいかなかったのは版自体が駄目になってきているらしいからで、あしたは修正しに行くことにした。工房に先日水災害事故にまきこまれた友人がやってきて、その後の様子などを聞いた。お正月に某有名神社で「家内安全」のお札を貰ってきたらしいのだけど、う〜〜〜ん、全然効いてないねえ・・・・。ただし、貼られていたそのお札は安全だったらしい。ジャンジャン
水害でとりかえしがきかないものの一つは革製品であることがわかった。電化製品は新しいものを買うことができればよいけど、わたし、靴が全滅したら絶対泣くと思う。かばんより泣くな。どうもそんな事態となっているようで、ため息でありました。今後もいろいろ大変そうだけど、きっとそのうちいいことがあるよ!


◆2007年2月19日(mon) 地道なラブソングを


ピックガードをみがく。

『Lovely Gravy』という曲がある。これの歌詞はところどころ手直しが必要だったので、きょうは真面目に手直し作業をしていた。そこで、どんな歌が好きか、って、やっぱりラブソングだな、と思いました。聞くのも歌うのも、ラブソングは感情移入しやすいから単純に「いいなあ」と思えるのだろうけど、実際にはあまりそうゆうのを作ってないのでした。ハッキリ言ってサボテンでラブソングを作ったのは数年前の『観覧車に乗ろう』と『つづく夢』が初めてだったと思う。きっと、何年も休んでいて大人になったんだろうね。多分若い頃はそうゆうのは恥ずかしい気がしてたんだと思う。若いうちから高らかにラブソングが作れる人というのはなんというか幸せというか、素直なんだろうと思う。
『Lovely Gravy』はわたしの作った曲の中では相当ラブラブソングなのでした。でも、まだまだだな。もっとドロッとしたのが書けるようになるには、あと10年はかかるに違いない。

お笑い番組しかテレビは見てないといっても過言ではないきょうこの頃、垂れ流しのようにギャグを聞きながらも、たまに思い出して笑うネタがある。きょうは上のように、真面目にラブソングを書いていたのに、きゅうに「たむけん」が言った(うろ覚えなんだけど)『地味な女!売れないバンドのドラマーと付き合え!』と言ってお尻をパシッと叩いたのが思い出されてブッと噴いてしまった。ドラマーは好きだからかばってあげたい。この人は全然おもしろくないんだけど、こうゆう刹那的ピン芸人が好きなのだわ。

売れないバンドのドラマーが地味かといったら、そうでもないと思うので、すごく偏見があるわけだけど、おかしい。長年地道にバンド活動していてドラマーは派手好きな人が多い(見た目は地味でも)とわたしは見ているのだった。うしろで地味そうにしているけど、な〜んか、一発やったろかい!と思ってるフシがある。やっても勿論いいんだけど、セットも音もそれ自体もう目立ってるから、いきなりそこばっかり注目されるので、チッ、ずるいなあ、とたまに思うのでした。どうせなら、最初から派手な感じにしてもらいたい。

きのうは動物ものも見た。マダガスカルというところは特異な動物がたくさんいる。キツネザルの種類は70種もいるのだそうで、みんな目がクリクリしていて尻尾が立派でかわいいな。きのうオオ!カワイイ!と感激したのは「マングースキツネザル」という動物で、尻尾はレッサーパンダとかワオキツネザルのような長くてフワッとしたかわいらしさなんだけど、顔はマングースで、ゾンビっぽい。鴉天狗のような感じでなかなか精悍で良い。性格もやはりマングースに近いようで、ヘビをくわえて走る姿はホラーのようだった。だっこしてみたい。

とゆうわけで、籠って音楽生活しているので、きょうも朝の犬の散歩以外一歩も外にでなかったので、冷蔵庫にあるもので昼も夜も作ることにした。何ができるのか考えるのは結構おもしろい。こんな時干物は役立つ。卵もあるし、野菜もあるからこれで何とかなるのだ。と、冷凍庫にいつぞやの生麩が半分残っているではないか。わたしの好物。これを解凍して片栗粉をつけて揚げだし風にした。本当においしいわ、生麩。このモチモチ感が好きなんだけど、それを言うと「ういろう」も好きでしょ、と良くいわれるけど、これだけは一緒にしないで欲しい、と思うくらい好きじゃないから、ゆっとくけど。で、「すあま」は好きだ、と言うと、「ういろうもすあまも一緒じゃんか」と良く言われる。でも、それは絶対違うから〜〜。「すあま」と「ぎゅうひ」は好きなんだけどね。ゼリー感よりもモチモチ感の方が勝ってなくちゃならない。地味な食べ物だけど、安売りはしないわよ〜〜ん


◆2007年2月18日(sun) パワーオブたこの吸出し


「たこの吸出し」のパッケージ。丸い缶に入った、緑色のものです。たこの絵がかわいい。

「たこの吸出し」という軟膏がありまして、子どものころには家に富山の薬売りが来ていたので、いつもそれが赤い引き出し型の薬箱に常備されていました。もう、アレはないのだと思っていたけど、ネットで調べたらまだちゃんと売ってるみたいで、ホホウ、と思った次第。
なんで急に思い出したかというと、知合いの旦那さんの肩に粉瘤というのができて、それを切開手術して取ったというのを聞いて、そんな大袈裟なことしなくても「たこの吸出し」でいいんじゃないの?と思ったからなのでした。
わたしはこれにお世話になったことはないのだけど、病院嫌いだった母はこれに数回お世話になっていた。一度、お尻に瘤のようなのができて、母はそれをずっとお風呂場の椅子の丸い穴でついたと思い込んでいた。すごいアホです。その頃の母はとっても恰幅がよかったので、体重がかかってそうなったと思っていたらしい。ところが全然元にもどらないので(当たり前だい!)、病気だと思った。でも、お尻ですからねえ、人に見せるのは恥ずかしい。それで、この「たこの吸出し」を思い出した。鏡を見ながら二日間ほど繰り返し塗ったらしい。「いやぁ〜〜、それはそれはおもしろい光景だった。ニョロニョロと中のものが出て来て、すっかり治ってしまった。見せたかったけど、見せるわけにもいかず。」と後日談。そのニョロニョロ出る様子はおもしろそうだけど、それよりもお風呂場の椅子のせいだと思っていたことの方が印象深い事件でした。
「たこの吸出し」さえあれば、どんなイボもタコも吹き出物も治るのではないか?と思われます。

富山の薬売りは引っ越しても引っ越してもやってくるので、一体どうやって探し当ててくるのだろう、と子ども心に不思議だった。膨大な名簿があるに違いない。
薬売りは玄関先で薬箱の中身を点検して、補充していく。きちんとした男性がやってきて、丁寧な仕事をして帰っていくのだけど、今はこうゆう風に玄関先にいきなり人が来るなんてことは滅多になくなった。危ないことの方が多いし。
この頃には物乞いなんかもやってきていて、たいてい10円とか5円とかあげるのだ。小学校にあがる前だったけど、一度その場面に遭遇したことがあった。母はお財布をさぐってからその物乞いに「あらぁ、10円がないわ〜、50円でいいかしら、ごめんなさいねー」と言ったことがあり、物乞いもキョトンとしていたけど、母もわたしも一瞬してから大笑いしたことがある。なにが「ごめんなさいねー」なのだろう。こんなことばかり書いているとそのうち母に怒られるかも・・・ま、いいか、読まないから。だって、おかしいことがたくさんあるんだもん。
それにしてもエラクのどかな昭和の光景です。

きょうは用事をすませたあとは、秘密のギター作業をした。一応今家に普通の大きさのエレキギターは3本あるのですが、結局使うのは1本で、このチャンドラーのギターを大事に使うことにした。


◆2007年2月17日(sat) お蔵入りの曲検証


今日の炒飯。休日の昼は、残りご飯で炒飯ということが多い。ホタテの缶詰を発見したので、それで作ったら、今までで一番おいしい炒飯ができた。ゴマ油は入れてない。

犬の散歩以外、外に出なかった。
ファイルケースの整理をする。その中に昔オペラ歌手(今は歌とぬか料理研究家となった)のタカノマキと高円寺のSHOW BOATでライブをした時のミヨーの楽譜があった。これは『TROIS POEMES』といって、エリック・サティに捧げる、というジャン・コクトーの詩、ダリウス・ミヨーの曲なのでした。どうやって演奏したのかほとんど思い出せないけど、スコアにはベースギターのパートとギターのパートに印がついている。ピアノのスコアなので、あしたちょっと弾いてみよう。その時のSHOW BOATでのライブはおもしろかったなー。タカノマキに歌ってもらってサティの『ジュ・テ・ブ』もサボテンでやったっけ。タカノマキはドレスを着ていて、ライブハウスの雰囲気と全然違うのでおもしろかった。王選手という人とエレクトリックヴァイオリンの服部達朗が共演だった。

まったく演奏したことがない曲の楽譜も出てきた。ほとんどできているのに一度も練習したこともない。なんと、歌のメロディとギターのメロディだけじゃなくて、ベースラインも書いてある。これは一体どうしたことだろうか・・・謎。謎なので、あした演奏してみて判断することにした。多分駄作だったのだろう。ほかにも、歌詞がちゃんとできているもの、というのも出てきた。これがちょっとおもしろい歌詞なので、勿体ない・・・・。「噂」によると、という出だしで、『噂によるときのう、病院の脇の生け垣の裏に何かが落ちてきたらしい。その夜に、森に住むあの人が、どこかへ去ったらしいのだ。噂によると、桟橋に大きな客船が着いたらしい。何人かの女がお茶をしに乗り込んだそうだが、その後のことはわからない。早く、見にいかなくちゃ。早く見にいかなくちゃ。きっと大変なことになる。』という内容だった。何の妄想なのか、夢でも見たのか、まったく作った時の記憶がないのだけど、結構おもしろいなあ。とゆうことで、大事にとっておくことにした。そのうち曲がポッと浮ぶかもしれない。

プリンターが突如壊れた。
非常に困る。


◆2007年2月16日(fri) 裸眼族運河でなごむ


東京の運河はのどかだった。

きょうのお天気はお散歩日和だったので、誕生日プレゼントに貰ったヘッドフォンをしてCDを聞きながらブラブラと歩いて免許証の更新をしに鮫洲試験場まで行ってきた。

優秀ゴールド免許なのよ(あんまり乗らないから威張れない)。更新期間が二ケ月もある。
いつでも行けたんだけど、問題は目で、わたしの視力は眼鏡使用ギリギリの0.7で、免許取得した時に町田から府中までオートバイでドドッドォ〜っと行ってしまったため、相当疲れ目で検眼してしまい、裸眼で通らなかったのでした。それから眼鏡使用のままになっていた。ところが、最近老眼になってるんだよね、多分。眼鏡いらなくなっちゃったのねえ。もともとそんなに悪くないし、乱視が左右ヒッチャカメッチャカなのでパソコンや銅版見てるとそのうち頭までグルグルしてくるけど、普段ほとんど裸眼となってしまった。
それで、裸眼で検眼することにしたわけ。目を疲れさせてはいけないので、木々の多い公園の中を通り、そこから運河沿いをブラブラとカモやカモメを眺めながら目を癒しましてですねえ、座って歌ったりもして(アンニュイな青年が二人いたくらいで、ほとんど人はいないのよ)、とても楽しい。最近の東京湾はちょっときれいになってるんだろうね、東京湾につながるこの運河にも魚がたくさん見えたし、カモがこんなにいるのも久しぶりに見た。もっと湾岸に行くと、野鳥公園というのもあり、いろんな種類の鳥を見ることができますのよ。のどかな良いところでしょ。

最初にもう検眼です。危なかったです。二個目で間違ってしまった。すると係りの男性がやさしく「違ってますよぉ〜」と言うのですヨ。「あ、じゃあ、上かな?なんちゃって」って、そんなのアリなのかなあ・・・・でも、その後は全部見えてたみたいで「ハイ、ちゃんと見えてましたね、でも、夕方とか危ない感じしたら眼鏡かけてね」と、とてもやさしかったです。コレで晴れてわたしは裸眼となり、真の裸族となれたのね〜。

眼鏡は鬱陶しい。かといってコンタクトも駄目だと思う。銅版画は描画する際、テカァ〜〜ッと反射するので、目が悪くなる。そうならないように、鏡を使う、というやり方もあるようですが、それもまた鬱陶しい。

免許の更新が終っても、わたしの散歩はつづくのでした。さらに歩いて歩いてカフェを見つけたのでそこでやっとお昼にする。ノートも持っていったので、そこで絵や曲の整理をした。これが最近のわたしの仕事です。どんな絵があって、どんな曲があるのか見てる。整理した結果、数点版画制作に着手しようと思った。ちょこっとラフを描く。
そしてそして、また同じ道をブラブラした。運河のカモはみんな岸にあがっていて、丸くなって寝ていた。またちょっとそこでひと休み。鳥の観察した。目が良くなったので、尾の羽の開き具合なんぞもよ〜く見えるのだぞ。水の中のボラのうろこもよ〜く見えるのだぞ。飛んでるカモメの脚の付け根もよ〜く見える。チョコレートがかばんに入っていたので、かじった。今度はコーヒーをポットに入れてこようっと。外は楽しいな。

夜、12chでちあきなおみの特集を見た。うまいなぁ。友川かずきの『夜へ急ぐ人』とアニマルズの『朝日のあたる家』は凄みがありすぎだったけど、全部お芝居みたいで、よかったわー。ひとりミュージカルみたいだった。『矢切りの渡し』は最初はちあきなおみの歌だったって・・・細川たかしよりずっとよかったっす。

そういえば(ちあきなおみ特集を見て思い出したわけではないけど)芝居がかった監禁王子が裁判に出てたみたいだけど、自分はサディストで10年やってたって・・・それでちょっと法廷でパニックになってみたりしてたみたい。この人がそうかどうかは言えないけど、そうゆう自分に酔ってしまう人もいるだろうなぁ。罰しても罰とは思わないと思う。罪だとも思ってないだろうし・・・だって、そうゆう倫理観なんだから。冒涜が美学、な人はいるんだよ。社会的には危険だけど、文学的には魅力がある。
一体どうしたんだろう・・・つい最近誰かにわたしはサド侯爵の本を薦めた・・・なんでだっけ?思い出した!なんで薦めたかというと、わたしがやらしい言葉を格式高い言葉に代えていろいろ言えるもんで、どこでそれを学んだか?と聞かれたからだった。これを読むと、やらしい言葉も高級感のある怪しい漢字表現で覚えることができるのだった。あ、勘違いしないように。覚えたくて読んだわけじゃないよ。おもしろいんだよ、この人のは。笑える。もう、いやらし過ぎて笑ってしまうから。




◆2007年2月15日(thu) 寝汗のタンゴ


豆苗収穫するぞ〜、と叫ぶ男

きのうは雨、雨、雨でしたね。
工房の帰り、駅の構内の屋根から水が溢れ出ているのを見て恐ろしかった。

きのうわたしはいろいろと疲れてまして、そのほか憂鬱なことなんかも重なって起きていたので、帰宅後10:30には布団にもぐってフテ寝してしまいました。嫌なこと悲しいことがあった時には「もぅ寝ちゃえ!」っていうのと、「もぅ公園に行って泣いちゃえ!」というのがわたしの数少ない解決方法で、分りやすいったらありゃしない。

そして途中一度電話で目をあけたものの出ることができず、またひたすら寝た。1:20頃嫌〜な夢を見て一度目が醒めた。その夢はわたしがその時の状態で寝ているのだけど、背中がビショビショで、寒くて寝ていられないから身体をおこして布団を見ると、マットレスが寝汗でビショビショになっているのでした。これでは寝てられない。と、ひっぺ返して持ち上げてみると、汗がダラダラと滴るほどずぶ濡れなのだ。重い。重いのでズルズルひきずって、兎に角ベランダにボーンと投げ出した。背中が冷たいんだけど、眠いから、そのまままた薄っぺらくなった布団の中に入って寝た。という夢を見ていたのでした。ああ、寒かったなぁ・・・と思ったけど、それは夢の中であって、実際は熱いくらいだった。

そんなこんなできょうも工房へ行き、そこにいた友人にその夢の話しをしていた時だ。工房のメンバーがやってきて、突如ふりかかった大災難について話しをするではないか。それは、きのう帰宅すると上から水が滴りつづけていて、家の90%が水浸しになっており、ベッドのマットレスはかなりの量の水を含んで持ち上げることもできない程だったというのだ。紙類はぶよぶよになり、カシミアのコートや大切なブーツ、作品、写真、オーディオ、そうだ、ヴァイオリンも、ほとんどすべての物が壊滅状態になってしまったというのだ。上の階の問題だったらしいが、結局きのうはホテルに泊まったそうで、たぶん、1週間、へたすると二度とこの家には住めないだろう、という状態らしい。あまりの悲惨さに、自分の憂鬱なこともたいしたことじゃないような気がするほどだった。
しかも、彼女がホテル(捜しまわってやっと一部屋みつけたらしい。今受験の時期だから、そしてヴァレンタインデーだったから全然ホテルがあいてなかったらしい。ヴァレンタインデーでなんでホテルがいっぱいなんだろー、バカヤロー!)でやっとホッとした時刻に、わたしは水浸しのマットレスの夢で起きてしまったのだ!あまりのリンクぶりに無気味だったし、本当にかわいそうになってしまい、おもわずわたしたちはギュッと抱き締めあってしまったのだった。どんなにか心細いだろう・・・・。頭の中真っ白だと思う。

きょうの工房は一日不安な気持ちが充満していた。はやく解決するといいなあ。
自分の家がもしそんな風になったら・・・一番大切なものってなんだろう、と思ってみた。本も機材も楽器も大切だけど、岸辺のアルバムじゃないけど、昔から大事にしている写真や貰った手紙、そして作品が駄目になったら悲しいと思うかなあ。でも、わたしの作品は版画だから、銅版さえ残っていたらまた再生できるからね・・・。それよりも、毎日毎日ちょっとしたことで殺されてしまう世の中で、生きていられるだけでもよかったと思ったりする。

そんなわけできのうまでは覚えていたのに、きょうが自分の誕生日であることを帰宅するまですっかり忘れてしまっていた。ケーキが置いてあったので、「ああ、そうだった」と思い出した。昨年はお花をもらったり、良い話をいただいたりしたしあわせな日だったけど、きょうはなんだか力が抜けてしまったなぁ。でも、ケーキが想像以上においしかったので、結構しあわせです。

おととい工房で何故か白熱した「ルパン三世」の実写版問題ですが、1974年に 『ルパン三世 念力珍作戦』というのがあって、目黒祐樹がルパンだったそうです。こうゆうことにくわしいちゅん太くんが知っていたのがおかしい。次元大介が田中邦衛、銭形警部が伊東四朗。1998年にはルー大柴ルパン、エド山口銭形警部でミュージカルがあったみたい。この二人はわたしは好きなタイプなので(坊ちゃんぽいから)好感触。そういえば、アメリカで映画化するにあたっての条件は、名前を変えない、ということだったらしく、それで実現しなかったとか。銭形が平次親分だとわからなければやっぱりおもしろくもないしねえ。ジョージ・クルーニーが銭形でブラッド・ピットがルパンていうのもいいけど、これじゃあ違う映画になっちゃうし・・・・となんでこんなことに執着してんのかしら・・・・でも、おもしろい。ほかに誰かいないかしら、とつい考えてしまうんだけど、やっぱりわたしの知合いが一番似てると思う。不二子ちゃんも。

きのうはギターと傘を抱えて工房だったから、シールド以外の機材は持たなかった。久しぶりにギターを持ったら重かったから。4時過ぎまで制作。きのうできあがった作品はきれいにできて、満足している。小さい作品だけど計15点もできあがり、並べたらきっとかわいいだろう、と思っています。早く額にいれたい。Oさんが「アルゼンチンといえば・・」と言ったことから、タンゴの話しになった。アルゼンチンといえばやっぱりピアソラ、タンゴ、エビータ&ペロン・・・だと思うんだけど、あ、そうだ、サッカーのマラドーナがいた。映画「ブエノスアイレス」も思い出す。わたしが次に描こうとしている絵は実はタンゴの絵で、それはサボテンがよく演奏しているサティの『タンゴ』ではなくて(これはすでに絵にしている)、わたしが昔作ったインスト曲にタンゴがあるからなのねー。やっとこれに取りかかれる。

大塚のスタジオでサボテンのリハをした。新生サボテン。四代目のサボテンドラマーと初リハでした。懐かしい曲などぞろぞろとやってみる。今後をお楽しみに。

きょうの誕生日はピアソラを聞こう。アコーディオンもいいけど、ストリングスと相乗効果で気持ちが盛り上がってジットリと汗ばむ感じがLOVEだ。そういえば、クストリッツア映画でも巨漢の女がタンゴを歌うシーンがあって、あれは良いなぁ。豪快で淫美なのだ。


2月なのでイチゴがきれいですねー。
FLOはタルトもおいしいけど、スポンジのもおいしい。中は7層になっていて、手がこんでました。しっとりタイプのスポンジ。


Astor Piazzolla

◆2007年2月13日(tue) 「もうしわけございません」


窓辺に置くと爽やかで良いです。

今朝の豆苗。伸びてますねー。

きょうは朝からきのうのつづきの子どもパンフレット作りをする。なんとか2ページ完了。
そのあとはいつものネットラジオを聞きながら、版画の下絵を少しと、自作曲のスコアの整理。自作曲は演奏を何回かしている内に長さが変わったり、間奏の部分のコードが変わったりしているのに、いちいちメモはしない丸暗記奏法なので、スコアは酷い状態になっている。その中でも、誰かに演奏してもらったものは、なんとか見易くなっていたので、まずはそのあたりから整理することにした。

午後は工房へ。やらねばならないものはあと少しで終了なので、もう次に向かうことにした。いろいろと最近打ち合わせをしている内に突然思い出した曲というのがあって、iTunesに入れて繰り返し聞いていたら、その絵のイメージが浮んできたので、それを制作することにした。ずっと小さい作品を作っていたので、中くらいの版にした。

きょう感動したこと。家のそばのFUJIYAの前を通ったら、シャッターに『お詫び』という貼り紙がありまして、『あ〜寂しいなぁ、FUJIYA好きなんだけどなあ』と思って近寄ってみてみたら、余白にビッシリ寄せ書きがしてあった。ほとんどは「ペコちゃん待ってます!」とか「がんばって」「大好きです。」とかで、ペコちゃんは本当に人気者なんだなーと思った。わたしも早く復活してほしいです。最近ココくらいしかバタークリームのケーキ売ってないです。たまにそうゆうのも食べたいし、LOOKチョコレートも好きだから。

FUJIYAじゃないけど、帰宅してトイレに入ったら、小さな黒板に子どもが右のような絵を描いていて、あまりにもわたしのツボだったため、悶絶寸前であった。昨年の母の日には趣きのある『馬糞』の絵をくれてわたしに感動を与えてくれたのだけど、どうやら誕生日プレゼントらしい・・・多分。
それにしても『もうしわけございません』って・・・あまりにもおかしい。わたしが喜ぶこと、よくわかってるなぁ・・・・土下座だもん・・・・渋い。

工房では何故か「ルパン3世」の実写版について白熱した意見が出されておかしかった。実写版のアメリカ編とか日本編とかお笑い編とかいろんな意見が出ておかしかった。ジャン・ポール・ベルモンドが生きていたらピッタリだねとHさん。たしかに、吹き替えの時は山田康雄だったしねえ、惜しい。脚だけならルパンはアンガールズが良い、という意見もなかなか良かった。一番おかしかったのは「チンパンジー」を使うというので、チンパンニュースの子の名前まで出ていた。ルパンだけがチンパンで、ほか人間っていうのもみてみたい。わたしはどのキャラも網羅している人を知っているが、不二子だけはいないなあ。あ、でもAちゃんがひとりピッタリの友人を見つけてくれた。ああ、このコンビでなんかやってもらいたいー。と妄想して、おかしくなってしまった。もうしわけございません。


「もうしわけございません」台詞もさることながら、土下座してるくせに歯を出してニヤついているところが良い。
しかも裸。
ヘソは出べそだじょ〜

◆2007年2月12日(mon) 赤いホーンの子


水槽の中です。『レッド・ラムズ・ホーン』
(赤い巻き貝だよ)に卵が!
ネ、イボみたいのができてるでしょ。手でつまんでみたいもんです。
観察しま〜す。

豆苗。きょうはいつもより余計に伸びてまーす。収穫時が難しいですねえ。

休日のきょうは掃除をしてスッキリしたところで、絵を少し描き、その後はギターを眺める。眺めても何も起こらないので、弾いた。

最近水槽の水の具合がよく、観察すると楽しい。ひっくりかえったが最後起きあがれなくて死んでしまうという『イシマキガイ』がいて、きのうひっくりかえってしまったのか、どじょうのご飯になっていた。 レッド・ラムズ・ホーンという赤い巻貝に瘤のようなものができていて、どうやら卵らしい。どうやって産まれるのかなぁ。小さな水槽の中、ドラマはいろいろあるのでした。ポロリンと産まれたところ見たいもんです。

きょうはNHKで放送されていた『夢の美術館/世界の至宝・工芸100選』というのを途中から見た。版画でも使う(わたしは使ったことはないけど)ファブリアーノという紙の紹介を島田雅彦がやっていた。普段一般的に使っているハーネミューレやアルシュにもある透かし模様というのはファブリアーノが最初なのだそうだ。しかも一ケ所ではなく全体的に6〜8個の馬などの透かしがあって美しかった。ところどころしか見てないけど、
金唐革紙というのも美しかった。

ボランティアで小学校の卒業に関する小さなパンフレットを作成しなければならなかったのを思い出した。簡単に済ませても良いのだけど、わたしに頼むと絵がついてくるとかちょっとは美しいデザインになるとか、そうゆう期待があるんだろうから、結構気を遣ってしまってうまくいかない。デザインは嫌いじゃないし、今までサボテンのCDは全部やってきたのだ。でも、1st.アルバムから『つづく夢』に至るまで、ずっと表だか裏だか悩むようなものしかできてないのだ。表より裏の方が良い、という場合が多い。もっとデザインというのは潔くスパッと切り捨てないといけないんだろうと思う。なので、表紙以外はスッキリと文字だけにしようと思う。
で、ため息をつきながらテキストの内容を見てみたら、なんてこったい!おかあさんたちが歌う、っていうのがあるヨ。で、係りの人に聞いてみたら、もう伴奏のピアノを弾く人というのは決まっていて(これは小学校の先生をしてる方になりました)、ほかの人はみんな歌わねばならないらしい。その歌だけど、「ゆず」だよ・・・・聞いたことないヨ。一日練習の日があるから来てね、と言われる。ギターでもいいわよ、と言われたけど、どうしてもそれはできない・・・・ジッチャンの名にかけてそれはできない(ジッチャンの名には何の権威もありませんけど)!だから、人々に紛れ込んで歌うことにした。予習していかなければいけないらしい。ヤダ〜〜〜。

そういえば、テレビでcharaが子どもの学校の係りをやってる話しをしていたっけ。学校の校庭解放というのがあって、その時に不審者が入らないように(大阪の小学校の問題があったので)見張ってる当番なのですが、それはわたしのところにもあって、区から1000円でます。でもcharaのところは2000円って言ってたなあ。そして、あのかっこいいご主人も一緒に行くらしい。そうゆうものに熱心なcyaraさんは、きっと卒業の会で「ゆず」の歌もなんなく歌うんだろうな。みんな嬉しいだろうなあ。できたら一人で歌ってもらいたいだろうなあ。なにかと特技のある人はいろんなことを頼まれる。パンフレットには、わたしの飛ぶ木馬の絵を表紙につけてあげた。ゆず・・・・ネットで聞けるらしいから聞くように言われてるけど、今だに聞けない。逃げるように自分の曲を弾く。


◆2007年2月11日(sun) 妄想族語るシス/P-meeting02


タイ料理を食べる。これはエビのすり身の揚げ物。

きょうも豆苗は伸びていたけど、ひとまず撮影は休止。
午後あるプロジェクトに向けての水面下作業打ち合わせのため、阿佐ヶ谷へ。隣街の高円寺にはしょっちゅう行っているけど、ココへは滅多に降り立ったことがないですねえ。若者の多い高円寺と違って落ち着いた、生活感のある街なのね。とりあえずタイ料理のランチをとってから、商店街の中にある女子が好きそうなケーキ屋さんに入り、打ち合わせに入る。
まずはプロデューサーデニーロ氏に、きのう聞いたCDRが素晴らしかったことを報告。アレンジの良さと音がそれぞれ際立って聞こえるのが良かった。多分選曲の良さもあるのだと思う。わたしは正直なので、嫌だと如実に顔や態度に出てしまうけど、良かったと思うものに対してはとても素直に「良かった」と伝えます。自分の身になってみても、やっぱり意見はどんなことでも言ってもらいたいと思っているし、感想がないほど悲しいことはない。あんまり何も言ってくれないと、無理矢理腕を掴んで「ねえねえ、どう思う?」と聞くこともある。自分がやってることに自信は持っていても、どこかで後押しして欲しいとみんな思っているもんだよねえ。

実は今までやったことのないことをするので、準備は慎重にやっている。いろんな人が関わることになるけど、イメージの中心は勿論わたしなので、わたしがシッカリしたヴィジョンを持ってないといけないんだなぁ。しかもそれをちゃんと言葉で伝えられなくちゃいけない、ということについて考えてみて、考えをまとめるのに案外時間がかかるわたしはちょっとドキドキするのでした。
わたしみたいな妄想族のやってることに対して、関わってくれる人が同じようにその妄想を享受できるんだろうか?それともそんなことは考えなくても作品はできるのかなぁ。そうかもしれない、とちょっと思い直している。だけど、最低限・・・じゃないな、絶対、に、一緒にやる人のことを好きじゃなくちゃ何かを作るなんてできないと思うのだけど、それってそんなに簡単なことでもないような、簡単なことのような・・・
それともそれも必要のないことかもしれないけどね、やっぱりわたしは必要だと思う。
今までは、妄想は絵にしたり曲・歌詞ににすればよかったし、それで満足できていたのだけど、次の段階では言葉にもしなくちゃならないんだなあ。案外それって難しいものだな・・と思った。
その後もアンダーグラウンドなわたしにとってはビビリそうなことがありまして・・・・でも、いろいろ話している内に、新たな場所でやることには意義があるなぁ、と思えるようになってきた。同じところにとどまっていてはわからないこともあるし、何かとても素晴らしいことがおこるかもしれない。
なんてことを最近ツラツラ書いてますが、まだ準備段階なのでお知らせはできないのよねー。

そのまま新宿へ移動。何十年ぶりかで東口の紀ノ国屋の中のCD屋へ。懐かしすぎる。下の方から漂うカレーの匂いも懐かしい。そこから末広亭の前を通る。昔一度入った時は閑散としていて、出るに出られない雰囲気だったけど、今は盛況で、活気に満ちていた。ほか、いろいろ寄り道をして、ビールを軽く飲み、もう一度やるべきことについて話す。
一日水面下準備計画にあて、有意義でした〜。忙しいのにおつき合いありがとーデニーロ。

というわけで、今年はキッチリがんばるわたしです。


フランボワーズのチョコムースとリンゴのシブースト。
トッピングにさらにバナナケーキなどがついていて
テンコ盛り状態。一つのお皿で二個分あるジャン・・・
メタボリッカーになっちゃうわ。

◆2007年2月10日(fri) 野菜暮し続行中ですが、告知


また、伸びているよ〜ン。

トリオ野菜、見たくもない感じなので、ひとまず封印して結局きょうは違う野菜を食す。里芋、菜の花、ニラ。収穫予定の豆苗はさらに伸びていた。どこまで伸びるのかなぁ・・・成長早いなぁ。どこまで伸びるのか様子を見ることにした。

きょうは暖かくて、チイちゃんの散歩もセーター1枚で平気だった。午後は仕事道具を持って駅ビルの中にある「ベーグル&ベーグル」でお茶をしながらアレコレ作業をした。極めてながら族なので、CDを聞きながらノートとトレペといつも両方広げている。おととい書いたように全部関連しているのでどうってことはない。下絵もアレに使うもの、コレに使うもの、と思い浮んだ時に描いていくから、バラバラで、これが最終的にくっついたり離れたりするのがおもしろい。なんでもそうだけど、頭の中だけで考えていてもやはりある程度のものしかできない。実際にやってみると、偶然思わぬものが浮かび上がってくるので、絵でも、音楽でも、実際にペンをとり、楽器をもった方がいい。これは当たり前のことだとは思うんだけど、たまにそうじゃない世界に行ってしまうので、反省したりする。コンセプチャルアートの作りだす美しいアイディア・ノートというのもアリだけれど、やっぱり実際にできあがった物にはかなわないと思う。

きょうは2月28日から3月5日までの、伊勢丹府中店での『ポチ・たま展』のDMが届きました。わたしの赤い犬が載っています。お近くの方、是非いらしてくださいませ。

もうひとつ、展覧会の日程が決定したものがあるので、お知らせします。
広島 ギャラリー・バザレ
松本里美銅版画個展:2007年5月15日(火)〜26日(土)

です。ここ数年間の展覧会の中から選んで持っていこうと思います。『英国フード記 A to Z』の原画と、今制作中の石井理恵子さんの本(4月出版です)のための約15点の小作品なども持って行きたいと思います。
多分、行けるとしたら、中頃かな・・・・。広島の有名な場所(ドームしか知らない)に行ってみようと思ってます。この時期のライブ情報も調べてからにしようと思ってます。1件ライブハウスがあるみたいなので、チェックしてみよっと。お近くの方、是非見に来てくださいね。川沿いの素敵なギャラリーです。
バザレのサイトでは過去2回の個展の様子が見られます(わたしのサイトへのリンクが古いままですが・・・直してね)。2002年と2004年なのですが、いつも5月の同時期です。几帳面なギャラリーですねえ。

もうひとつのお知らせは友人の展覧会です。
◆Yoshioka Nobutaka Exhibition <PAN-LANDSCAPE>(吉岡宣孝<汎風景>)
2/12〜2/25 『Art Space 獏

吉岡さんは古い美術家の友人です。イヴェント「ホット・ブレス」の参加もあったので、マツキヨ、突然段ボールなどを通じてその後知合った。サボテンのクロコダイル企画ライブでは習字一筆のすんばらしいパフォマンスを見せてくれました。現在は故郷の長崎です。デザイナーであり、美術家。長崎サウンドデザイン塾の塾長でもあります。風景の写真による作品が見られるようです。説明が難しいのですが・・・ひとつの場所(定点)からグルリとそこから見える風景を写真で撮り、それを細分化し、音のイメージとしてのかたちに並べる(という感じだと思います。違っていたらゴメンナサイ)。これも、お近くの方は是非!

夕方、誰もいなくなったので、とあるCDを大きい音で聞いてみる。友人が作ったものなのだけど、とても良かったので、ちょっとビックリして何度も聞いてしまった。アレンジが良いし音が良い。ヴォーカルの録音もすごくきれいだ。くわしい感想は本人に直接言った方がきっと喜ぶと思うので、ここではこれだけにしとこっと。

夜テレビに美輪さんと一緒に平野啓一郎が出ていた。本人がしゃべるのは初めてみた。わりと好青年なのでした。もっとドロッとストイックな人なのかと思っていたけど、書くものと本人の印象は違ってもおかしくないしね。最初の小説は好きだった。最初しか読んでないけど。


◆2007年2月9日(fri) 野菜暮し


豆苗。一度根元から切って食べたたものですが、水をはっておいたら、またヒョロヒョロと伸びてきたよ〜ン。

曲の整理のつづき。
たのしいから、犬の散歩も極シンプルに済ませ、銀行に寄ってしんみり帰宅。たのしいのと経済は何故か反比例で、ゲッソリしながらきょうの献立について考える。
数日前、大根とキャベツと玉ねぎを買ったら、マツキヨがそっくりそのままのトリオを買ってきたのでショック。毎日そのトリオを食べているのだ。
きょうはポトフにした。きょうの出費は合挽肉のみ。これでミートボールを作って、野菜と共に鍋の中だ。ある程度煮てから、サーマルクッカーに入れると野菜の型崩れがなく、光熱費もかからずよろしいのでした。あしたもこのトリオで何か作ろう。何が作れるかなぁ、レシピ募集。

三日ほど前に食べた豆苗の根の部分が元気そうだったのでそのままトレイに水をはって窓辺に置いていたら、日々刻々と伸びてくるのでかわいい。もやしとかスプラウト類はこんなことができるので楽しいけど、何回も続かない(続かなかった)。この豆苗はあしたには収穫できるでしょうねえ。
あしたはこれとトリオ野菜の組み合わせになる。


◆2007年2月8日(thu) わたしは花畑の中にいる


いつもの公園。梅の花が咲いていたって、全然驚かなくなっている。

一日中デスクワーク&梱包仕事。
溜まっていた大事なメールの返事をいくつか。送らなければならなかったブツ、4件分発送。出版社と珍しく電話で会話。電話でここの社長と話すなんて5年ぶりくらいだ。たまにはいいです、電話は。何故って、奥歯にものがはさまってる様子が手にとるようにわかるから。あまり良い話ではなかったけど、メールじゃなく、直接電話してきてくれたことに誠意を感じたのでありました。
原稿の発送は簡単だけど、絵の発送は下手すると一日仕事になってしまう。今回は月末より始まる伊勢丹府中店の展覧会に送るものに手間取ってしまった。立体の梱包というのがあったので大変だったんだけど、額も大きくなると丁度よい段ボール箱が見つからず苦労します。
高田ジュンジ物事を片付けまして、合間合間にパソコンの自作曲のファイル捜しをする。整理が悪くてどうしても見つからないものがある。音のファイルは情報量が多いのでネットにUPしてないものは暮れに一大決意をしてCD-Rにおとしたのだ。その一部が見当たらない。仕方ないから、元々の音源を捜す。これがここ数年の間ではメディアの変化が甚だしくて、録音したものも、スマートメディア、MD、ダイレクトにmp3にしてCDR化、ヴィデオのまま(high-8)、DAT、DVD-R、これらが入り乱れて使用されているので、保管場所も様々になってしまい、どうしても見つからないものがある。たいしたことないものなのだけど、見つからないと思うと聞きたくたるもんでしょ。

ほとんどの用事を済ませ、追加のイラストのラフにとりかかりつつファイルの整理はつづく。
塩とビタミンCのおかげか、悪夢も去って、 夕方からはすっかり体勢は音楽モードになり、楽しい。
作っておいて1回しか演奏しなかった曲なんか出てきたのでおもしろいからしつこく聞く。作業しながら繰り返し聞いていたら、1枚絵を描きたくなってしまった。いつもこんな具合に相乗効果で絵を描いては曲を作り、曲を作っては絵を描いている感じだ。
気分が良くなってきたらひとつメロディが浮んだので、忘れないように、カシオトーンも出して遊んだ。ワンフレーズ弾いておけば忘れない。それにしてもやり方がゆっくりで・・・次はギターを出すのですが、まずはピックを眺めてから・・っと。で、紅茶を飲んでっと。それから思いついた絵の構図をちょこっと描いて・・・っと。それを眺めてコーヒーしてっと。ちょっと機材出してみたりして。そんな具合なんでなかなか進まない。
でも、楽しいのね〜、こうゆうことは。ほかに何もする必要がなかったら、いくらでもこんな具合で暮したい。家の中が花畑のようなのだ。
しばらくはこんな感じで・・・っと。


◆2007年2月7日(wed) 真空管チューナーの恐怖


きょうのランチ。エビとアボカドのパニーニ。

昨晩たっぷり寝たので、背中や肩のミシミシする痛みは消えました。わたしのようにまったく薬を飲むシチュエィションにならない人間は、原始の力と思い込みの力で病を退けているのだ。「具合が悪い時は『塩』だ」「ケガした時は『砂糖』だ」というのが、登場頻度の高いママンのありがたいお言葉であります。
多量の塩でとにかくうがい。タンコブの時は砂糖をピッと舐めて、それをくっつける、という荒技をしてくれてました。これはちょっと気持ち悪いですが、結局冷やしてるってことと、「これで治る」という暗示、だけだと思います。でも、タンコブなんてそのうちどうせ治るんだから、ミソでもマーガリンでもよかったかもねえ。わたしは母親からよく騙されて小麦粉などを薬と言われて飲まされて、お腹が痛いのも気分で治してました。う〜ん、子どもの頃からどれだけの人に騙されているのだろう・・・
きのうは塩うがいとビタミンC多量摂取で終った。

きのうの夕方みた悪い夢というのはライブの夢でした。小さな暗い部屋のライヴで、前の人が終って呼びにくると、わたしはギターを持ってグッスリ客席の後ろで寝ている。その女性が小声で「演奏途中で一緒に演奏することになってたから呼んだのに、寝てるんだもん・・・あ、それから、チューニングは真空管使ってください。それしか無いそうですよ。」と言うのでした。実際にあまりにもグッタリ寝てたので、ライブで寝てる夢を見てしまったもよう。しかもチューニングが真空管だよ!って言われてもなんのこっちゃかわからないんだけど、夢の中ではそれは大変なことで、この真空管に電気が通るのが、どうやら15分くらいかかるらしい。この準備をしておかなければならないのに、寝すごしてできてなかったわけで、客席を見ると、ほとんどの人が帰ってしまい、二人しか残ってない!それもあくびなんかしてる。しかも、部屋は真っ暗で、わたしが座る場所にろうそくが2本。ほとんど占いしの部屋なのだ。『どうしよう・・・真空管が・・・・まだつかないし・・・・あのろうそく2本じゃ何も見えないよぉ・・・しかも、15分もたない。客二人はろうそくの前にへばりついてるし・・・』と、ゾォ〜〜ッとなる夢でした。ライブの夢で一番嫌な夢は弦が切れる夢だけど、きのうのも嫌な夢だった。嫌な汗をかいた。

先日行ったGRID605のアンプが真空管だった、というのが残ってたのかなぁ。ウチにある一番音が良いアンプも真空管ですが、チューナーが真空管ってのは・・・なんなんでしょう。

鼻水と咳くらいで、胃痛もなくなったので工房へ仕事に。最近工房から20歩のところに小さなカフェ&パニーニ屋ができたので、テイクアウトに入ってみた。イケメンイタリア〜〜ノが二人と女のこ二人と若い店長。客席少ないのに、人件費嵩みそうな店員数。でも、イケメンイタリア〜ノはまだまだ修行中のようで、人数がいるのだろう。潰れるかもぉ〜〜
パニーニはおいしかったけど、これもエビもアボカドも豪勢に入っていたので、採算合わないかもぉ〜〜
と、ちょっと心配したりして。

刷り増ししなければならない大きめの絵を2枚刷る。1枚は失敗。4時間で1枚、という成果です。
帰宅後コンピュータのファイル整理。あちこちに置いてある自前音源を拾って歩く。な〜んかなくなってたりする。でも、結構楽しいなぁ。


◆2007年2月6日(tue) スカーラの秘密組織


フランチシェク・スカーラのバンド。
まん中がスカーラさん。

秘密組織。

広尾へ行った。天気もよかったのでそこから歩いて原宿の工房まで散歩がてら行くことにした。

その途中にチェコ大使館があり、いつも手前のチェコセンターで何か展覧会をやっているから、それも楽しみにして。きょうはチェコの若手、といってもわたしと同じくらいみたいだけど、フランチェク・スカーラさんの『ツィーレク君冒険物語』という写真漫画展をやっていた。知らないながらも、チェコ特有のパペットアニメにスタイリッシュさがポスターだけでも見受けられたので(チェコの絵本やアニメというと一般的にはクルテクのようなかわいらしくてノスタルジックでレトロなものを想像しがちですが、わたしが好きなのはもっとシュールなものなんです)入ってみることに。

パペットでのロケ。その写真に吹き出しをつけている漫画になっています。何冊かスカーラさんの本があり、好きになりました。絵本などよりも、シュヴァンクマイエルをもっとロックな感じにしたオブジェや写真がカッコよく、特に車のフォルムが美しい。この人はロックっぽい、と思ったら、やっぱりミュージシャンでもあるようで、写真だけでの想像では、ブルース・ブラザースみたいな感じ。ほかの作品集(チェコ語なのでなんだかわからず)には怪しい黒装束の団体の写真が数枚あり、穴の中に寝てたり、焚火をしてたりする。プログレバンドだといわれればそんな風にも見えるもので、どうやら『秘密組織』というプロジェクトのようだった(これは単なるわたしの推理)。秘密組織とか地下組織にそそられるものがあるので、人がいないのをいいことに暫くあれもこれも見て長居した。

終ってエントランスに戻ったら、展示ケースに美しい宝石のついたネックレスの展示準備をしていた。気軽に入れるので良いとこです。

そこからテクテク自分の曲のCDなんぞを聞きながら歩いていたら、シッカリ道を間違えた。
散歩だから、それも楽しく、神社に入ったり(もちろん鳥居はくぐらない)路地裏に入ったりする。出たところは骨董通りの予定が、明治通りで、大回りをしてしまった。ココで相当汗をかき、ランチをしていたらもう具合が悪くなってしまった。

それでもコートを脱いでなんとか工房へ辿り着いたけど、石井理恵子嬢の新刊本のための小さな版画の最後の一枚を刷り終えたら背中から肩からふしぶし痛くなり、さらに胃がムカつき、誰かが持ってきた十円まんじゅうというかわいいものを頂いてついに早退(具合悪いといいつつ食べた)。はぁはぁ言いながら電車に乗るのも珍しい。
家に着くなり布団の中にもぐり唸りながらドロっと寝てしまった。悪い夢を見てまた汗をかく。夕方寝ると、目覚めた時に何日だかわけがわからなくなるのがおかしいなぁ。夜になって咳少々鼻水少々、でも、少し復活。では、また。寝ます。


赤いインク、青いインク、十円まんじゅう。かわいいうえに美味しかった。

◆2007年2月5日(mon) 音と絵のクロスロード/P-meeting01


夜の新宿。山手線のホームと電車。

土曜、新宿の紀ノ国屋書店6Fでやっている『Yong Arttists' B00ks Project』を見にいった。写真を使った銅版画&アクセサリーを作っている友人、江川渡子さんが手作りの本を何種類か出している(4日まで)。蝶々がメインのモチーフの江川さん。元々アパレルの方なのでさすがにおしゃれでした。ほかの人たちもそれぞれ凝った作りの本を出していて、お勉強になってしまった。紙の種類、綴じ方、様々です。手作りでこんなこともできるのか・・・と感心してしまった。このあと3月にはニューヨークの紀ノ国屋にこれらの作品の展示は大移動する。本屋内をブラブラ見学する。立ち読みしようと思っていた関西の情報誌『Lマガジン』はここでは3冊しか入荷してないそうで、もうとっくに無くなっていた。『Pen』購入。ブルータスの特集を立ち見。たくさんの人に聞く「あなたの3枚」。ペラペラと捲っていたら夏木マリのところにジャニスの『パール』があって、いかにも過ぎて、素直な人だなあと思った。まるで女性雑誌を見ないきょうこの頃ですが、考えてみたら若い頃からそうだった。料理も女性雑誌よりブルータスの特集で習得したものが多い。
新宿南口の高島屋の上の方の階からアネックスの方へ移動に使う長い空中通路は怖い。新宿の高層ビルを眺めながらが怖い。
もうひとつ友人の個展のお知らせをば。シルクスクリーンで大胆に且つ繊細で美しい花を描いている時任亜矢子さんの個展が大阪の淀屋橋『ギャラリー/プチフォルム』でやっています。2/2〜17まで。8日と9日は在廊しているそうです。時任さんは「王子」と呼ばれるくらいかっこ良くて、サッパリしている人ですが、お笑い情報にも長けているのでおもしろいです。作品は美しいシルクの質感。LINKページに江川さんと共に追加しましたので、見てみてね。

新宿を出て下北沢で音楽の方の打ち合わせをする。とゆう言い方もちょっと違うかもしれないけど。音楽も絵もほかのこともひっくるめて物事を考えているのでなんとなくモエェモヤァとした感じですが、そんな何かをやろうとして随分時間がモエェモヤァとたってしまった。音楽のことだけじゃない打ち合わせなのに、音楽の方の打ち合わせ、となんで言ってしまうのかというと、多分その『欲する』方の表現モエェの部分はわたしには音楽であるからで、『迷い』の表現モヤァの部分は絵の方なのだろうと思うからだ。時間がある程度たっても欲する音楽はあまり変わらないような気がするけど、絵はなぜかわからないけど「コレは違うな」と思ってしまうことが良くある。昔のサボテンの曲を聞いて、「バカだなあコレ」と笑ってしまうことはあっても「違うなコレ」と思うことはない。笑ってしまっても何故か許せるし愛せる素敵なものなのだ。でも、絵は「コレは今のわたしと違う」と思ったらもう笑えないし、他人が「違わない」と言っても自分で許せなくなってしまうことがよくある。ちっとも素敵じゃないなぁ。素直に表現していればそんなことにはならないような気もするので、もしかしたら音楽は素直にやってるのに、絵は構えてやってるのかもしれない、素直にやってれば、後になって稚拙だったりバカだったりしてたものを発見しても愛せると思うのよねえ、と考えると、ちょっと腕組みしてしまうではないの。
問題は、気を衒ってやってはいけない、ということなのだろうと思った。なんでも。
それはそれ、常に心していれば良いということで気持ちを入れ替えて、兎に角この日は通称シャチョとプロデューサー:デニーロ氏と3人で会う。

まずはPIGAへ。ここは客も少ないし(失礼な!)打ち合わせには良い。PIGA氏とも最近会ってないナ。看板はわたしが開店時に描いたものだけど、もうすっかり汚くなっちゃって、なんとか頼みますよぉ、前を通るたびに塗り直したい・・と思うけど、無理。年末もそういえば貸きりになっていて入れなかったのだけど、この日も貸きりになっていた。PIGAは懐かしい。ここでソロお初ライブをした。元ネオマチスのチャプスイ・メミさんと一緒にやりました。たまにココではオヤ!?と思う人がライブしてます。個展もできます。
あちこちシャチョに市中ヒキマワシに合った末に 『STOMP』。近藤房之助さんの店だそうで、ご本人もツール・ド.フランスらしき映像を見ておられました。ワイン1本を3人であける。打ち合わせだったのに・・・。一応今までの流れをキッチリまとめることからっつーわけですが、振りだしに戻ったわけでもない。そうでもないけど、やっぱり作家として振りだしから考えなおす事にした。仕切り直しという感じ。モヤァが払拭されモエェだけが残るようにもう一度テンションを上げてフレッシュな気持ちになりたい。モチベーションはもう良いのだ。それはハッキリしている。コンセントレーションの問題かと思われる。モチベーションの解決をみて、もう1軒、『LADY JANE』でシャチョのバーボン。全部ご馳走になってしまった。シャチョごちそうさまでした。
いい気分になって楽しくお話をしていたら終電はとっくになくなっていた。時計を持ってないのでわからないのだ。携帯電話も滅多に出さないのがいけなくて、いつもヒト任せなのだ。こうなったら仕方がないので、さらにそこであったかいゆずのカクテルとか・・・。風邪ギミだったのだけど案外酔いも感じず。一応一歩前進したからね。結局3時。タクシー帰り。もっと若かったらタクシーも勿体ないのでそのまま始発なのだろうけど、もぅ疲れちゃうからそんなことできない。デニーロにロバート・クラムを2枚借りた。クラムの絵はかわいい。宝島と映画『ゴースト・ワールド』がまた見たくなった。宝島、ブルータスなど、やっぱり男本ばかり読んでいたかもぉ。結局これらに加えてニュー・ミュージックマガジンもよく読んでた。ところがどっこい、これらはバンドを始める前の話しで、バンドを始めた途端音楽雑誌は何も読まなくなってしまった。理由はわからず。多分面倒になってしまったんだと思う。たまに知ってる人が出てるから。
『ゴースト・ワールド』は好きだった。これに出ていたスティーブ・ブシェミはなんとなくクラムに似ている。クラムはイラストレーターでありミュージシャンであり、どちらもすばらしい。あんな風に飄々と生きていけたらいいのに。クラムはチープなスーツを着てるけど、心は錦なのだ。

帰宅後4時間睡眠。散歩のあとパソコン仕事。パソコンのイラストレーターでイラストを描く仕事を一つやっている。とても楽チンです。夕方吉祥寺GRID605へ「牧野三等兵の十番勝負」を見にいく。
イヅミちゃんと伊東篤宏さんが出て、それぞれと牧野くんがセッションした。イヅミちゃんは最近ベースを床に置いている。お琴かピアノを弾くみたいに弾く。正座してベース弾くのが妙に似合ってたりして。カセットレコーダー4つで3分の砂時計でキッチリ計りながら順番に録音12分、そして再生とセッションなどでさらに12分(になると思う)。最後はカセットレコーダーを弦にくっつくようにしてテープでとめてオブジェの完成となった。イヅミちゃんのは美術としての見せ方で、サボテンの昔からそうゆう人だった。美術としての音具のような感じ。音の出方はいきなりフリージャズみたいだったのだけど、なんとなくそんな風になっちゃうのがおもしろい。意図してやってるのか意図してないのにそうなっちゃってるのか、そこんとこはわからなくて、表現は見る人の側の判断だけにゆだねてばかりでは納得いかないもんで、自己申告もアリだ。とゆうことは昔から今に至るまで語りつくされているけど。サボテンはこんなことしてるイヅミちゃんと、クラム聞いたりしてるわたしがやってるとても良いバンドです。伊東さんの蛍光灯と牧野くんのセッションは、DUOという感じで、打ち上げの時にマッキーのアメリカンルーツミュージックに呼応するような蛍光灯音楽だったと話したら、あらかじめ「音楽」としてやろう、との軽い打ち合わせはあったようでした。牧野三等兵の勝負、なので、牧野くんに弱冠のイニシアティブがあったように見受けられた。それにしても、最後のマッキーのソロでもそうだけど、ほんとにこうゆう音楽が一番好きなんだろうなぁ〜〜と思いました眼鏡が威勢よく吹っ飛んで、コレはもう芸のようにも見えるので、『フラインググラス・タク』なんて名前にするとブルースマンみたいで良いかと思われる。

でもって、打ち上げの時に先日かいた名前とギターがおもしろかった「バーベキュー・ボブ」を引き合いにだして「バーベキューボブみたいだったよ!」と『フラインググラス・タク』に言ったら、ナンテコッタイ!やっぱ有名なブルースマンでした。しかもCD持ってるらしいんで、詳しく聞くことに。「バーベキュー・ボブ&ラッフィング・チャーリー」というコンビがあるそうで、知らんかった。ロバート・ジョンソンのようなシリアスでミステリアスな感じではないらしい。わたしが聞いた1曲も明るい雰囲気だった。ラッフィング・チャーリーはネタをやって大笑いする人だそうで、フィルムでもあれば良いのにねえ。そういえば、STOMPの壁にあった写真はロバート・ジョンソンだったのかなあ。よく見ればよかった。ロバート・ジョンソンだとしたら、その写真の下での打ち合わせで、わたしはクロスロードで何か捨てなければならなかったかしら・・・。何か捨てても良いかもしれない。

GLID605に『三太』が置いてあって、持って行く。打ち上げで紹介していただいた吉村光弘さんがこれを作った人だったので、なんでこうゆうのを発行することになったのかの経緯などを聞いたりした。でもって、「字が小さいので全部読めない」とかなんとか言ってしまった。すみません。最近目が駄目駄目なので文字を集中して見られない。伊東さんが円盤のCD棚の「マ」のところに田口さんが『燻製マス』を差し込んでいた話しをする。そんなことをする人もいる・・そしてちゃんと売れていた、という話しで、変だけどな〜んか聞いたことある話しだなあ、と思ったら牧野くんが「それ里美さんじゃん!」。そうだった。わたしがソロをやった時に円盤に置いて行った商品だった。ちゃんと説明すると、「マス」だから「マ」に入れたのではなくて、「松本作品」なので「マ」に入ってたんです。
そんなこんなで初めてお話する人も多くて楽しかったです。
早めに帰宅。

きょうは仕事&曲の整理をば少々。
ネットラジオはちょっとお休みして、自分の曲を聞き直す。


<数日前のネットラジオのメモ。>
●Amherst Saxophone Quartet 「20th Century, Chamber Symphony For Saxophone Quartet - Allegro」-『Lament On The Death Of Music』な〜んか変テコだけどクラシックだった。クラシックで変テコ、といった方がいいのかなあ。現代音楽なんでしょうか・・・。
●John Renbourn 「'Round About Midnight Keeper Of The Vine:」-『The Best Of John Renbourn & Stefan Grossman 』クラシックギターのジャズはキモいものが多いけど、これはジャズな感じがなくてちょっと驚きだった。(と、何も考えずコピペして感想を書いたんだけど、ヨ〜ク頭をカタカナ表記にして見たら、この人ってペンタングルの人だね。どうりで・・・クラシックギターでもジャズギターでもないや。)
●Miles Davis 「Funky Tonk」-『Live-Evil-2』よかった。圧巻だった。ギターもベースもエカった。きょうは午後鼻をかみかみウダウダ仕事をしながら、良かったなあと思ったものをコピペして、簡単に感想を書いておきました。こうやるのは結構おもしろいなぁ。二番目のジョン・レンボーンのはほかのも聞きたいと思った。


Miles Davis
持ってるような気がしてきたけど、捜すほどにはならず。

◆2007年2月2日(fri) 家庭教師は見た


チャルメラおじさんカマボコ。
きょうは105円でお昼を食べる!と決めていたので、店頭大バーゲンのコレ。カップ麺としての存在感はないが、このおじさんカマボコとチャーシューが良かった。カップ麺はカップヌードル専門だけど、あの中の肉だけは好きになれない。アレにチャルメラのチャーシューが入っていればいいのにのぉ。

きょうはあまりネットラジオ聞けませんでした。
iBookの蓋がバリバリいって、閉めたらもう開けられなさそうな感じになってしまった。これからは蓋は開きっぱなしになる。

きのう恥ずかしいほど健康と書いたけど、朝ちょっと嫌な感じが鼻先をかすめ、でかける時には首の後ろでまたス〜ッと嫌な感じになった。普段は2枚のところを3枚着込んで工房へ行く。
工房でも背中がススス〜と寒いままで、指先もどんどん冷たくなっていったので、間違いなく風邪だと思った。喉も痛し。だからというわけではないけど、ノルマ果たせず。

きょうはうるさからず静かからずの良いメンバー4名。作業の合間はバイトの話しになった。わたし以外はみんな一人でがんばってる友人たちでした。絵を描く時間を捻出しながらなので大変そうだ。

わたしのバイト遍歴。たいしたことはない。
高校生の時は西宮北口前生協内タオル売り、今津線:門戸厄神駅前「長崎屋」のパン&ケーキ売り時々ウエイトレス、西宮北口市場内のレコード屋のほとんど只働き(報酬は好きなレコードを勝手に聞いてよいということ)。
大学生の時は、等々力の小学生のピアノ&家庭教師、西宮北口前喫茶店ウエイトレス(ほとんど西宮球場のおじさん客ばかり)、軽井沢の洋服屋売り子(冷夏と無愛想により早々にクビ)、上野毛のオーディオ部品製造工場(単純作業で大好きだったが、日体大の肉体派と競って負けた)、銀座のデザイン事務所でのイラスト描き&吉祥寺のお店突撃リポーター(突撃は胃が痛くなって向いてなかった)、をしました。ウエイトレスは意外と楽しかったな。大人数の注文を覚えるのが結構快感だったし、レジの横のレコードを選ぶのも楽しかった(オーティス・レディングが好きな兄妹が経営していた)。ケーキ屋も好きだった。不思議なバイトは家庭教師でした。子どもも奥さんもだんなさんもそれぞれがわたしに秘密を洩らす。それは尋常ではないのだった。そこの家の事情がすべて見えてしまう立場になってしまった。今思うと、どうもこのバイトは『懺悔BOX』だったような気がするのだった。
いたたまれなくなって数カ月でやめた。

たくさんはバイトはしてないのだ。
どうせなら世のため人のためになるバイトが良いのではないか?と思う、などという話しが出ていたけど、なかなか難しい。
だんだん背中がゾクゾクしてきたので、作業が途中だったけど帰ることにした。珍しい。熱いお風呂に入る。身体が冷た過ぎて熱いという感覚もなかった。なんとか暖まって復活。


きょうのネットラジオで良かったもののひとつ。The Velvet Underground 「There Is No Reason (demo) 」『Peel Slowly And See - Disc 3』。もうひとつ、Barbecue Bobのギターがおもしろかった。わたしは知らない人なんだけど、変な名前。でもボトルネックとブインブインいう低音がおもしろかったです。二本ギター持ってるみたいだった。アメリカの古いブルースだった。バーベキュー好きなんだろうか。それともホーボーで、外でいつもバーベキューみたいな料理してたとか・・・・知らない人のこといろいろ想像するのは楽しいなぁ。(すみません、知ってる人にとっては「ふざけんな!」だとは思いますが・・・)。
寝よっと。


◆2007年2月1日(thu) 「はんこ」は朱肉球猫なのだった


服を着たジョバンニとダダ。

きょうもネットラジオつけっぱなし。
相変わらずジャズが多い感じだけど、ダニエル・ジョンストンも聞けたしやっぱりいろいろで楽しい。きょうは随分長くソニック・ユースのジョン・ケージというのが流れていて、パソコンでの仕事をしつつ先ほどまでガッツリ聞いていた。ソニック・ユースやレッド・ハウス・ペインターなど、ほとんど聞いてないわたしですが、聞いてみると「結構好きかも・・」でした。『Round About Midnight』がシットリ流れたところで、やっと一段落したので、2月始めの日記を。

健康が恥ずかしい気がしてしまうほど、回りは具合の悪い人だらけです。今年はもう花粉が舞っているそうで、マスクをかけてる人もチラホラですねえ。わたしはいまだに全然気配がないです。このDNAが子どもにありがたいことに遺伝していて、そろそろ小学校ご卒業の子は6年間一度も休んだことがない。わたしもそういえばたしか小学校の時は1日しか休んでない。学級閉鎖になったのも知らずに行ってしまったことがある。真っ暗な教室の引き戸をガラッと開けた時の驚きったらなかった。下級生が「学級閉鎖なのに〜知らないの!?」と教えてくれた。なんで誰も教えてくれなかったのかなぁ。とゆうか母に無理矢理行かせられた記憶があるんだけど。学級閉鎖でも、行けばなんとかどこかで勉強できるとでも思ったんだろうか。それとも、兎に角家から追い出したかったのだろうか。

そんな母から毎月送られてくる「詰まったパッケージ」。きょうも段ボールの蓋をあけるとかすかに猫の匂いがした。猫が多分今は7匹いるハズなのだ。パッケージの中身は食べ物がほとんどなのだけど、スーパーで安く買った巨大インスタントコーヒーとかボーイフレンドの雑貨屋でつい買ってしまった雑貨が入っていたりする。この巨大インスタントコーヒーは、最初は「ええ〜、こんなに飲まないのに〜」と呆然となっていたけど、結構重宝で、無くなるまで毎日わたしは飲んでいると思う。無くなるとしばらく飲まないけど、また送ってくれるまで待たずに小瓶で買うこともある。レギュラーコーヒーもインスタントコーヒーもどちらも良く飲む。紅茶もティバッグのもそうじゃないのも良く飲む。キャンプでも重宝。でも、キャンプでエスプレッソを入れるのも楽しいので、これもどちらも持参する。あまりこうゆうことにこだわりがない。

さっそく母に電話する。最近母もついに携帯電話を持つようになった。独り暮しだし、どこかで待ち合わせする時など、最近はちょっと危なっかしいことがあるので、お正月に集まった時にみんなで薦めたりしてそんなことになった。やさしい甥が懇切丁寧に教えてあげて、ほとんどの登録をしてあげたわけだけど、元々こうゆうのを使いこなすのは得意なのでもうすっかり慣れてしまったようだった。

パッケージの猫の匂いのことを話したら、「はんこ」が29日に死んだとシンミリ話だした。「はんこ」は猫の名前です。子どものころに、朱肉に手をついて、そのままかわいらしい梅マークをペタペタとそこいら中につけて歩いた猫。だから「判子」の「はんこ」なのだ。1年間死にそうになったり生き返ったりを繰り返していた。その母猫も一緒にいる。多分100歳くらいなのだけど、こちらはまだ元気で、ずっとはんこを元気づけてたらしい。最後の最後もこの母猫はかばうように寄り添って舐めていたけれど、いよいよグッタリしたら、スッとその場を立ち去ったのだと言う。この深くて潔い猫の愛情に話しながら不覚にも貰い泣きをしてしまった。ずっと母の腕枕で寝る猫だった。窓を開けてー、ドアを開けてー、とニャーニャー言う猫だった。もう「ドアを開けて」って声は聴こえないのよ、もう腕の上にはいないのよ、・・・・と母がシンミリするので、切ないものがあった。まだ6匹いることはいるんだけどね・・・一緒に寝るのはこの「はんこちゃん」だけだったから。動物の死はたまんないなぁ。

きょうは工房たった二人。そして、ノルマを果たし満足して帰宅。あしたで石井理恵子嬢の最新英国本のための版画13点完成の予定。今回はなんだか充実してたなー。あんまり仕事してないからねえ・・・と思ったらちょっとまたお仕事が入った。いい具合に重なってない。今年はいつもと違う。ノンビリしてる。


きょうのネットラジオで良かったもののひとつ。Christoph Heeman & Andreas Martin / Wires  『Brain In The Wire 』。このラジオ、ジャケット写真もたいてい出るんだけど、わたしが良いわー、と思ったもののほとんどがジャケットの画像がない!どうゆうことよ〜ん。そんなにコアなものばかりじゃないと思うけど。



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