■EAT & MEET in LONDON ■
Vol.13:ファーム・ホテルに泊まる
13/July-wed |
Parc-Le-Breos
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一週間ロンドン暮らしをしたあと、イギリスの西ウェールズのスウォンジーへ。着いた足でディラン・トマスセンターに行きました。田舎の街のミュージアムは心和みました。そこまでは前回の話。
さてそこからバスに乗って(ロンドンの1/3くらいの料金で長距離)しばらく行くと、森の中に入っていきます。あたりにはキャンプ場も見えるようになり、トレッキングする人たちが道を歩いていました。川も流れているようで、フィッシングスタイルの人もいる。でも、暑かったなぁー。
雑貨屋の前でホテルの女主人が迎えに来るのを待ちました。車で10分くらい。ずっとこの方のホテルの敷地!山ひとつという感じ。約450エーカーです。小道を走っていく間ずっと林。そして、『ぎょうじゃにんにく』の匂いがあたり一面広がっていました。
『Parc-Le-Breos』というところです。元Breosさんという貴族の鹿狩りのためのお屋敷だったようで、そんな名前がついています。おばあちゃんとご夫婦、そのお子さん三人。この家族で経営しているようで、食事の係りもポニーライディングの先生もみんなこの家族がやるのでした。
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ここに至るまでは、英国の食べ物の醍醐味というものをちゃんと経験してなかったと深く思いしらされたのでありまする。
キッチン付のホテルに泊まっていたので、朝ご飯は自分の嗜好に合わせて美味しい店で買ってきたチーズやパンや野菜を食べてきたわけですよね。でも、それでは旅は面白くない。
そういえば、15年ほど前になると思うけど、ロンドンに行った時は、勿論安いB&Bに泊まったのですが、でも、その時も今回ほどの胸いっぱいの気分にはならなかったですねえ。英国食を覚悟していったのですが、案外美味しい丸いパンと、案外油っこくないベーコンと、ジャム(普通のイチゴ)&バター、そして紅茶だったんですよ。パンは美味しかったんです。コンチネンタル・スタイルのようでしたよ。インド人経営。
しかし、今回は森の中で暮す家族の手料理ですから、そりゃあもぅ伝統の味そのものですよ!(と思う)
『ぎょうじゃにんにく』は畑を通るととても匂いますが、食べるのは平気です。ごぼうみたいなもんだったかなあ、味忘れた。また食べたいけど日本で食べられるのでしょうか。だいたい何でもトライするし平気なわたしですが、このディナーの中でどうしても完食が辛かったのは『ヨークシャープディング』らしきものです。これは小麦粉の固まりです、ほとんど。でも、ロンドンのレストランで食べたものあパリパリできれいに膨らんだバターの入ったパイそのものでした。とても同じ物とは思えません。一体何をもって『ヨークシャー・プディング』というのでしょう。小麦粉を使った丸い物、というほかに両者に共通点は見出せませぬ。で、味も両極端。
そして、外国も日本も関係なくわたしが嫌だな、と思うのは、お皿いっぱいに溢れんばかりに盛り付ける「テンコモリ」で、余白のないお皿は「メシ」という感じでどうも食欲をそそらない。中華はほとんどがそんな感じだけど、そこはかとなく風情はある。かえってきどってフレンチスタイルになってると食欲をそそらない。ヌーヴェル・キュイジーヌって一時はやったけど、アレも魅力感じないなぁ。フレンチをお箸で食べるのも好きじゃない。
今回の英国旅行中食べた英国食のワースト2ですね。1はアレですよ、アレ。シチュード・イール。うなぎ料理。あのうなぎ料理のパセリソースが光り輝くワースト1。
(06/6/20記)
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