◆2006年4月30日(sun) NO.1 パンキッシュ・ブリティッシュアニメ



『もじゃもじゃペーター』はおもしろ怖い。








ラン・レイク『ラビット』。今まで見たショートアートアニメのNo.1。


きょうは良い天気で、上野も人でいっぱいでした。
きょうは千駄木在住千駄木くんと一緒に上野界隈探訪第二段&最新アニメーション鑑賞会でした。まずは国際こども図書館に行きました。以前行った時にも相当楽しめたので、何かおもしろそうなイベントがあったらまた是非行こうと思っていました。ここで今『もじゃもじゃペーターとドイツの子どもの本』という展示をやっているのです。子どもを連れて行こうと思っていたのですが、全然興味を示さなかったのよねえ。こうゆうものやアートアニメーションはなかなか一緒に見る人がいませんが、千駄木くんはこうゆうのをとても良く知っているのですぐに付き合ってくれます。
『もじゃもじゃペーター』は19世紀の絵本です。子どもへの教訓を稚拙だけれど魅力的な絵で綴っていて、しかも、結末がアッケラカンと残酷なところが長年惹き付けられているところです。動物を虐める子どもはしまいには動物に居場所をとられる。火遊びをする子はしまいには自分が燃えてなくなってしまう。親指をしゃぶる子は仕立て屋に指を切られる、というものすごさです。この本はどこの本屋でも買えます。でもわたしは持ってません。あまりにもいろんなヴァージョンが出ていて悩んでいる内に終っている。
この図書館は建物自体が文化財のようなすばらしい西洋建築で、ほかの美術館と違ってすいてるし中庭も気持ちいい。

そこから芸大の美術館で『日豪版画研究交流展』に行きました。ここも以前も行ったのよねえ。前は楽器の展示があり、おもしろかった。今回は展示方法に見るべきものがあって、勉強になってしまった。額に普通におさめるというやり方の人はほとんどいなくて、紙のみみの部分を美しく見せるための展示方法をいろいろ見た。

さてそこでお腹もすいたし・・・というわけでアメ横。中華。もう冷やし中華の季節ですなぁ。
そこから新宿西口へ。『イメージフォーラムフェスティバル2006』。今回のものはアニメーション:新世紀の力という特集。たくさんプログラムがありまして、日本のものでは束芋のものや大御所の物、音楽が山本精一のものなどあって、これはちょっと見たかったのだけど、ほとんどがゴールデンウィーク中でアウト。でも、ラッキーなことに、一番見たかったブラザーズ・クエイの作品のものがきょうだったのでした。千駄木くんもわたしも好きなのでこれだけでも1000円は安いのだけど、アッと思うすばらしい作品に遭遇してしまったのでした!それは左の作品。このプログラムは『奇想の博物誌』というタイトルでイギリスのアニメーション作品集。前半5つくらいは全然おもしろくなかったのでグッスリ寝てしまいましたが、この作品『ラビット』でいきなり目が醒めた。動きのダイナミックさ、クラシックな雰囲気のアイテム、残酷でクールながらもおかしい変なキャラクターの登場。スピード感あふれる画像がアナログ感覚なところが魅力的なのだけど、すべて計算されたデジタル処理なのだと思う。すべてのものに児童教科書のように単語がついていて、それも現れては消える。そして音がパンキッシュ!おもわず身を乗り出しての9分間。まったくもってわたし好みのクラシカルサイバーパンクスタイルなのだった。
もうひとつ良かったのはやはり期待を裏切らなかったクエイの双児作品。『ファントム・ミュージアム』これはとある富豪がコレクションしている「秘宝」を丹念に映しているものですが、いつものようにゴシック調の音楽がかっこよく、映像と完璧にリンクしている。出てくるアイテムの選び方がどれだけ重要か、を考えさせてくれます。彼等はシュヴァンクマイエルへオマージュを捧げたりしてますが、やはり明らかに表現の意図は違っていると思います。描く方法は共通しているけれど、クエイ兄弟の繊細なフェティシズムはシュヴァンクマイエルのシュールさとは違う。どちらもわたしは好きです。シュヴァンクマイエルはその作り出す美術が好きです。クエイ兄弟の方は有りもののアイテムの動かし方の淫美さにある。

さて、淫美さとは・・・どこに淫美さを感じるかは千差万別だと思うけれど、わたしはこのクエイ兄弟のゴシック風硬質でデコラティブなアイテムと肉体という関係に魅力を感じます。「機械」に弱い(好き、という意味)。千駄木くんとも話したが、ねじの回り方ひとつにもその微妙な速度の変化に淫美さを感じるのよね。こういった繊細さが、あの奇妙な一卵生双生児から生まれること自体が淫美です。

ここを出てから久しぶりに新宿西口の店に。昔ライブハウスのロフトがあった方へ。ここは昔は「ションベン横丁」って言ったのよね。でも、火事があってからはきれいになって「思い出横丁」の裏は「やきとり横丁」になっていた。でも壁に向かってオシッコしてるオッサンはやっぱりいたのでした。ここの「きくや」という店はロフトに出たあと必ず打ち上げで行っていた安い居酒屋でした。まだありましたが、きれいになってましたね。
そこから怪しいビデオ屋を眺めにいって帰宅。
『もじゃもじゃペーター』はアニメーションにはなっていないのかなあ?という疑問があります。その怖さは耳無し芳一なみ(笑えるけど)だから、教育テレビあたりでやればいいと思うんだけど。

それにしても最近はわたくしはヒットが多いです。今年今のところの最大のヒットは「ゾーゲナンテス」ですが、次にこの「ラビット」というアニメーションですねえ。ああ、きょうはいい物たくさん見たー、しあわせ。

■松本里美銅版画&立体個展
西荻窪『FALL』 6月7日(水)〜18日(日) (※火曜日の13日は休廊)
ライブが17日(土)にあります。
1,500円(ドリンク別オーダー) 18時半オープン、19時スタート
出演:
●松本里美(エレキソロ)
●mama clio:
クリスチィヌ(バイオリン)
植村昌之(ギター・ウクレレetc)
大野慎矢(ガイダ・笛etc)
ロケットマツ(アコーディオン・トイピアノetc)
http://mamaclio.jugem.jp/

新作版画と共に、演奏をお楽しみください。ちょっとおやつも出ますよ〜〜
FALL
http://fall-gallery.com/
JR西荻窪駅の北口より徒歩2分です。

◆2006年4月29日(sat) きょうは快調。すべて満足。



プールはとてもすいていた。








イベリコ豚の生ハム、パン、黒ビールを食す。贅沢。










サボテンのライヴで歌う。

ドヨンとしていながらも、毎日打ち合わせと工房の日々を過ごし、一応それなりにクリアしてます。しかし、重大な突発事故も発生しまして、版画制作三日分が徒労に終った・・・・・。

でも、すぐに復活します。きょうはプールに行ってきました。
最初の200mは苦しかった・・・でも、一度休んでからは一気に300mクロールを泳ぎきってしまいました!どうしたんだろう??いつの間にか体力がついていたのかなぁ。最後の方はいくらでも泳げそうな感じでしたが、子どもが退屈になるといけないのでやむなくここまで。ウォータースライダーしたりして遊びました。クロールは500m泳ぎ、平泳ぎも100mは泳いだと思う。しかも、休憩タイムに腹筋20回した。どうしちゃったんだろう、マッチョになってしまった。

突発事故も発生でも、めげてもいられないその日は、午前中から打ち合わせ。本の表紙。働く女の絵を描くことになって、赤いコートを着せることにした。勿論ハイヒールは赤でしょう。映画『ショコラ』では赤いハイヒールが印象的でした。女、が匂うでしょう、コレって。

それから冷や汗をかきながら版画刷り作業に入る。三日分の版画はすべて没にして、潔く捨てる。理由は聞かないでください。コレは作品に妥協できるかできないかの問題で、できなかっただけなのでした!カッコイイ!なんて言ってられないのよね、本当は。そのために迷惑を被った人もいるのでした。すみません。新たに何枚か刷って目標を達成する。OKOK。
この日はさらに家で作業があったのだけど、品川駅でとあるブツを受け取ることになった。これは楽しいもの数点。その内の一つは、先月バタバタと訪れた福井県武生行きでご一緒した陶磁器会社の方からの物でした。その時わたしの作品が印刷されたポストカードをお持ちになって、実験的にプリントしてみましょう、ということになってたんですよ。それが出来上がってきてました。やはり陶磁器用にちゃんと描かれてないと線も色もうまくでないようですねえ。それでも、ちょっと嬉しい。きれいだったのは、転写するための薄い紙にプリントアウトされた絵で、これだけで美しいと思ってしまいました。ありがとうございました。きれいなブルーや赤を出すのは難しいのだそうで、普段なにげなく見ている有田や伊万里や九谷・・・マイセン、ヘレンドほか・・・大変な試行錯誤を繰り返して出来上がったものなのだなぁ、値段が高いのも頷けるなぁ、と今さらわかった気がしました。

品川駅は楽しい。駅の構内も充実してるし、駅ビルも楽しい。特に食品の店がねぇ・・・好きなものばかりが充実してるんでたまに寄るのよねー。ちょっと高いんだけど、ビネガー、オイル、ワイン、ハム、チーズ、塩、パン、お惣菜、お茶、メープルシロップもおいしいのがあります。この日はイベリコ豚の生ハムとパンを買いました。結構高いんですけどねえ、イタリア人の店員さんにショリショリスライスしてもらって買うのはチト嬉しいです。味わい深くおいしいですよ、イベリコ豚。

その前の日も打ち合わせだった。
段々いつのことかわからなくなってきた・・・。
この打ち合わせはハッキリ言って、今までわたしがしてきた打ち合わせとはなんだか雰囲気が違います。何が違うかというと、全部ひとりでやらなくて済んでる。ちょっと気が楽。基本的にはひとりで何でもやれるようにしてますが、結構シンドイですからねえそうゆうのって。抽象的だった仕事内容が大分具体的になって、したい事、して欲しい事が明確になってきたため案外早く終った。
その日は渋谷でジャド・フェアのライヴがあって、まだ間に合う時間だったので行くのでした。
知ってる顔が何人も。俊ちゃん久しぶりだったね。外で話していてジョン・ダンカンの名前が出て、なんだか懐かしかった。見たような気がするんだけど、どんなんだっけ?記憶がパラパラ。ジャドはフロアにずっといたんだけど、全然気がつかなかったです。だって、眼鏡くんじゃなかったんだもん。目の手術をしたそうで、眼鏡無し。甘ったるい声で歌いだしたらすぐに、あ、ジャドだ、とわかったけど、最後の最後しかギター弾かなかったし(吉田達也ドラム&ジャドギターはよかったです)、な〜んだーとちょっと思ったけど、表情がエリック・アイドルみたいでかわいかったです。1曲ダニエル・ジョンストンの曲やってた(と思う)。ニューヨークでダニエルに会って〜って話しをしていた。少しでも英語が聞き取れると楽しいもんですね。

その前の日がライヴね。サボテンのHPのLIVEぺージに写真UPしました。最近円盤のライヴは人数が多いので、待ってる間に疲れちゃうのが難です。緊張感が保てなくなっちゃっていけないです。この日はずっと仕事続きだったせいもあるけど、相当疲れてしまって、早々に帰宅させてもらいました。なのに、下みたいな日記書いてるのよねー、不思議。

■松本里美銅版画&立体個展
西荻窪『FALL』 6月7日(水)〜18日(日) (※火曜日の13日は休廊)
ライブが17日(土)にあります。
1,500円(ドリンク別オーダー) 18時半オープン、19時スタート
出演:
●松本里美(エレキソロ)
●mama clio:
クリスチィヌ(バイオリン)
植村昌之(ギター・ウクレレetc)
大野慎矢(ガイダ・笛etc)
ロケットマツ(アコーディオン・トイピアノetc)
http://mamaclio.jugem.jp/

新作版画と共に、演奏をお楽しみください。ちょっとおやつも出ますよ〜〜
FALL
http://fall-gallery.com/
JR西荻窪駅の北口より徒歩2分です。

◆2006年4月26日(wed) 「万国ビックリショー」の秋山祐徳太子

なんなんでしょうねえ。きょうは円盤でサボテンのライヴがあって非常に疲れて帰ってきたのですが、疲れ過ぎてどうも眠れないので、いつものように日記書くことにしました。もぅコレ趣味ですねえ。

ライヴはライヴでまた書くとして、きょう家を出る時にマツキヨ氏と知り合いの測量士Gさんのことで盛り上がってました。
わたしの歳は秘密ですが(って、すぐにわかることなんですが)、最近大きな美術館の展覧会に行ってでつくづき思うことは、少し年上の知り合いの作品が美術館に展示されるようになったということです。わたしは現代アートが結構好きなので、特にそうゆうのを目にしてしまうのかもしれませんが。そうゆう年代になっちゃったんだなぁ、としみじみしちゃいます。

きょうわたしがずっとイラストの仕事でお世話になっている草思社の編集長で詩人の一色真理さんから、いつものようにわたしのイラストが載っているYAMAHAのピアノを習っている方のための小冊子「ピアノの本」が届きました。もぅ10年以上やってると思います。一色さんは詩人として好きだったので、その方が直接の編集長だったのを知った時にはビックリしたものでした。一色さんとサティのピアノ弾きの島田璃里さんはこれまた知り合いで、マツキヨ氏ともピアノ(島田璃里さん)と朗読(一色真理さん)とチェロ(松本清志)でご一緒したりしていました。勿論サボテンも島田璃里さんとはサティのイベントでご一緒した事があります。
「ピアノの本」が送られてくる時、素敵なのは、原稿の返却と同時に、一色さんが一言必ず何か書き添えて来てくれることなんです。失礼ながらとても汚い字。でも、書いてあることがいつもホットするような良い話で、わたしはこれを大事にとっています。詩人のすばらしさは、短いことばでグッと気持ちを引き寄せてしまうことですねえ。
今回書かれていたのは、『詩と思想』という雑誌の仕事で一色さんが秋山祐徳太子にインタビューをしたということでした。秋山さんの居所は島田璃里さん経由でお聞きになったそうで、ああ、そうなんだ、そうゆう繋がりがあるんだ・・と思うわけです(パフォーマーの浜田剛爾さんは島田さんのご主人でもあります)。なんかわかるなぁ、ってことで。で、その雑誌の特集は「にせもの」だそうです。一色さんの一番新しい詩集のタイトルは「偽夢日記」なんです。これは氏がWeb上で何人かの方と本当に見た夢を感想なしに書きつづっていったものをもとにしたフィクション。勿論詩人として再構築しています。サイトはわたしのリンクページにも貼ってあります。わたしも最初のころ、ある夢の話しを送らせてもらいました。今でもしょっちゅう見る夢の話しです。カバン売り場からつながる地下道の夢です。

秋山さんへのインタビューは「にせものの輝き」だそうです。楽しみだなぁ、と思いました。それは一色さんの文面が「にせもの」「まがいもの」好きだから・・・として、とても楽しそうだったのもあるし、先日六本木ヒルズの森美術館で見た「東京-ベルリン展」における秋山祐徳太子のお札の貼られたイカサマ的なカバンの展示を見ていたこともある。別にわたしは秋山祐徳太子と知り合いではありませんが、親近感が妙にあるんですよ。それは、小学生の頃に見たテレビ番組で強烈な印象を受けていたからなんです。
小学生の時に受けたトラウマの一つですねえ。NHK教育の影絵「耳無し芳一」と、ゴヤの画集の「わが子を食らうサトゥルヌス」と、「海底二万里」(だったかな?)に出てきた巨大イカ。ま、ほかにもいろいろあるにはあるんですが、それと「万国ビックリショー」という公開番組(多分生)に出た秋山祐徳太子なのでした。
「万国ビックリショー」にはいろんな人が出たなぁ。黒いマントを着て出てきて、回答者が三人くらい(安達瞳子とか)いて、何をする人か当てるんですが、たとえば、目でろうそくの火を消す人とか、普通に曲芸する人とか。で、我がトラウマの秋山祐徳太子さんですが、この時このかたは生け花の人として登場したんです。
この番組はドリフの全員集合みたいにホールでやってまして、観客がたくさん見てるんです。老若男女。で、ステージにビキニのおねえちゃんが数人ポーズとって大きな台に乗って登場しちゃいます。秋山さんはそのおねえちゃんたちから少し離れたところに立ちまして、花を口にくわえ、また、抱え込み、「エイヤッ!」とビキニの美女たちに投げ付けるんです!コレはわたしが見た初めてのパフォーマンスってヤツに違いないです!
『美女の生け花』ですっ!

わたしは家族五人で、居間にいて、チビまる子ちゃんのように赤いスカートをはいておせんべいを食べながら「まったくあきれたねー」なんて言った(ビキニを見て顔が赤くなってるんだけど、照れ隠ししながら)と思いますが、心の中では、『ビキニのおねえちゃんたち、エッチ・・・これを家族で見なければならない子どもの身になってみろ!ゴールデンタイムだぞ、でも、このオッチャンそれわかってやってんだろうなあ、みんなが唖然とするのを楽しんでるんだろうなあ、本当はコレが職業なんじゃないんだろうなぁ、だって全然きれいとは思えないもん。ただ、脅かしたいとか、訳知り顔の回答者が絶句するようなことしたかったんだろうなぁ、凄いなぁ・・・』と最後にはその意図に感心させられてしまったのでした。
これが何故かトラウマとなりまして、この人が出てくるともぅ心臓がドキドキするわけですよね。なんだか恥ずかしい思いをさせられるんじゃないかって思って。そいで、選挙ですよ。NHKの政見放送ですよ。アレやっぱり恥ずかしかったよねえ、この人の。でも、やっぱり見てしまって、『うわー、恥ずかしいと見る人に感じさせたいんだよ、この人!』と、また忘れた頃に新たなトラウマを植え付けられてしまったわけですねえ。
インタビューではどんなことを語ったのかわかりませんが、「まがいもの」を生きてきたのかなぁ、なんて思いました。その場その場で「まがいもの」を演じ、見る人に衝撃を与える。衝撃を与えるのにもいろいろあって、このかたからドキドキトラウマを植え付けられてもどうしても嫌いになれないのは、汚さがないからなんだと思います。大きな声を出して脅かしたり、一時はやったハードコアなことをしたりするわけではなくって、結局おかしさが残る。コレがきっとこの方の良さなのだと思います。ダダが好きなのは、おかしさが残るところで、コレがかわいらしさでもあり、人はやはりかわいらしさがなくちゃ駄目よねえ、と思っているので、こうゆうのが好きなわけです。

エエト、で、何の話しだっけ・・・??ライヴのあとでビール飲んで疲れて帰ってきたので、何書いてるのかわかんなくなっちゃった。エート、そうそう、で、知り合いの測量士Gさんの話しに繋がるんですよ、コレが。この方はジャズ評論家のSさんと知り合いで、マツキヨ氏あたりはフリージャズやってたんで知り合いになったわけね。で、このGさんがおもしろいのは、当時売れない芸術家の作品を一律一万円で買って助けていたそうなんです。勿論秋山祐徳太子の作品もあったそうで、ブリキのネクタイ(withお札)があって、Gさん時々それを付けて仕事されていたそうです。きっと今は有名になって美術館に飾られている作家のものがたくさんあるんだろうと思います。Gさんの奥様は一度わたしの個展にも来てくださった。この一律一万円芸術作品が山のようにあるそうで、それで御殿が建ったかもってくらいたくさんらしいです。ああ、見たい。Gさん、私設美術館でも作らないかしら。

なんてことを書いて、今思い出しましたが、きのうちょっと「ヨコハマメリーさん」の話しを新聞等で読んで、懐かしく思いました。映画になったんですよね。今上映中。わたしはこの真っ白気に顔を塗ったメリーさんを何度も横浜で見ています。ずっとずっと昔ですが、横浜に友人がいたのでよく横浜駅のゴールデン地下街を走り抜ける姿を見てました。横浜の人だったら誰でも知っている。娼婦。顔は真っ白でした。その頃ですでに65才くらいにはなっていたと思います。
住む家はありませんでした。たいていは白いきれいなドレスを着て、白いヒールをはいていました。わたしは紫色のタフタのようなショールを翻しているメリーさんを良く見かけました。新聞によると、衣装は好意でクリーニング屋さんがクローク係りをして置いていたそうで、近所の好意でずっと生活してたんですねえ。95年に忽然と姿を消し、最後は老人ホームで亡くなったそうです。
あの真っ白い顔はいつもどこかで見た顔だなぁと思っていましたが、それはロートレックの娼婦宿の絵にありました。これはわたしの昔からの推測ですが、メリーさんは多分ロートレックの娼婦の絵が好きだったんだと思うんですよ。だって、髪型だってそっくりなのがあるんですよー。映画にそんなインタビューがあったら、わたし、感動すると思いますねー。どうか、30才の監督さん、そんなインタビューしてますように。

あー、なんか全然眠れないなぁ。困ったなぁ。しかも、何書いてるのかわけわかんないもんねー。
とにかく、そうそう、一度会ったら忘れることのできない人、二人の話しでしたね。
おしまい

■松本里美銅版画&立体個展
西荻窪『FALL』 6月7日(水)〜18日(日) (※火曜日の13日は休廊)
ライブが17日(土)にあります。
1,500円(ドリンク別オーダー) 18時半オープン、19時スタート
出演:
●松本里美(エレキソロ)
●mama clio:
クリスチィヌ(バイオリン)
植村昌之(ギター・ウクレレetc)
大野慎矢(ガイダ・笛etc)
ロケットマツ(アコーディオン・トイピアノetc)
http://mamaclio.jugem.jp/

新作版画と共に、演奏をお楽しみください。ちょっとおやつも出ますよ〜〜
FALL
http://fall-gallery.com/
JR西荻窪駅の北口より徒歩2分です。
◆お知らせ◆

■2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』 日々の音楽
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン/ 桝本航太(from広島)/ 田口史人+穂高亜希子/ イーピルイーピル

終了

◆2006年4月25日(tue) Blue & Bright

雨が強く降ったと思ったら、カラッと晴れ間が見えたり、奇妙な空模様。とりあえず傘は持たない。
傘はほとんど持って歩かない。雨が降ったら濡れるだけ。誰か持っていたら、ちょっといれて貰う。
先週からずっと黒い服を着ていまして、きょうもタチヒロシみたいな格好。なんとなくブルーな春が続き黒とはいえシャキッとしようと思うのだった。

渋谷で打ち合わせ兼ランチをしていたら、驚いたことに、犬のチィちゃんのおかあさんに会ってしまった!奇遇。同じ場所でご飯食べてました。チィちゃんのおかあさんは「ミルカ」と言います。渋谷のカフェのテラスに連れていって貰っていいねえ。ミルカの飼い主Tさんは、チィちゃんをとり上げてくれたおかあさんです。彼女と仕事の打ち合わせをしている時に思わず生まれたばかりのチィちゃんを膝に乗せて仕事続行。途中でもぅ手放せなくなってしまった。そんなこんなで今チィちゃんはウチにいます。

そこから工房へ行く途中で大雨となった。ビショ濡れ。
刷りまし作業。どうもブルーなもんでため息ばかりついてましたが、うまく刷れたのでちょっと盛り返す。それにしてもこのドロ〜ンとしたなんともいえないものは何なんでしょうねえ。こうゆうのは数年前の春にもあったのですが、妙に感情がグラグラするんですねえ。良くないなぁと思うのは、それが全部自分のせいのように感じてしまうことであります。これはもぅヒトのせいにでもして乗り切るしかないな!オマエのせいだ!オマエの!
わたしのようにこうやって自分で原因&解決方法(間違ってるとしても!)を一応まとめることができれば何とかなるとは思うけど、良くこの時期事件を起こす人は悶々を解決できない人なのだろうなぁ、と思う。変な事件が多いもんねえ。口内炎が三つできた。痛いなぁ。
帰りに工房展の作品を持って帰ろうとしたら全然違う人のだった・・・やっぱ、どうかしてる。

家に帰ってから諸々メールで打ち合わせ。
盛り上がる話題があって、良かったです。というのも、6月の西荻窪FALLでの個展最中にFALLで行われるライヴが、まずエレキでOKになったこと。小さい音しか無理ですが、アコースティックよりずっとわたしにとっては良いのです。良かった。そして、以前からお願いしていた植村昌之くんが、わたしのリクエストもあって、参加している「ママクリオ」というバンドで出演してくれることになったのでした。植村くんやヴァイオリンのクリスチィヌさんに何か手伝ってもらいたいなあ、と思っています。よろしくお願いします!ちょうど良い曲があるんですよ〜ん。
ロケット・マツさんとクリスチィヌさんはパスカルズの方達です。何だか楽しそうでしょ。何かお菓子でもちょっと出そうと思っています。うわー、凄く楽しそうだっ!みんな、来てね!でも、とても小さいとこなのよん。早くきて座って見るのよん。

で、あしたは円盤「日々の音楽」出演ですので、練習。『自転車』を歌うのは何年ぶりかなあ。

◆お知らせ◆

■2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』 日々の音楽
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン/ 桝本航太(from広島)/ 田口史人+穂高亜希子/ イーピルイーピル

◆2006年4月24日(mon) ホームのヘッドフォン人

きょう伊勢丹府中店の展覧会が終りました。次々に終ります。
そしてまた始まります。

そんな中を縫うようにしてサボテンの練習久々です。あさってライヴなのですよ。来てね。
練習はイヅミちゃん宅またはわたしン宅どちらかでやっていますが、最近はずっとイヅミ宅です。何故なら、我が家は今箱でいっぱいだからです。コンピュータの箱がいろんなところに置かれていて身動きとれないんです。

で、きょうは朝からエレキ練習を真面目にして、勇んで出かけました。田端まで京浜東北線で行きます。そこで山手線に乗り換えて池袋へ。そこから西武線に乗ります。で、田端で乗り換えを待っていたら全然来ない。しかもそばに居た人がパラパラいなくなる。アレ??おかしいなあ、とイヤフォンをはずしてみたら、線路がどうのこうので山手線全面ストップ!!イヤホンやヘッドフォンをしている人のみがホームに取り残されているのでした。まぬけな感じ。ここで20分ほどロスしてしまいました。そいでもって赤羽までいって、埼京線に乗って池袋へ。十条とか板橋とか初めて通りました。
グッタリしました。1時間遅れました。旅してしまいました。あとでニュースで見たら線路が25mにわたり5cm浮いていたってことですねえ。
これはこれでちょっとノンビリムードで良かったんですけどね、わたしには。アクセクしたってしょうがないもんね〜〜。頑張って走りつづける山手線、ちょっと休んでもいいじゃんか!わたしはいいよ。どうとでもなる。何が動かなくなっても全然平気。

サボテン練習は久しぶりでしたが、楽しかったです。最近一人でやることが多いので、たまにバンドでやると嬉しい。基本的にわたしはやっぱりバンドが好きだし、世の中で一番サボテンがいいバンドだと思っているのでサボテンをやるのは楽しいです。ファンです。わたしがこんなにファンなのに、なんかコアなイメージで嫌です。かといって孤高であるのは嫌いではないので、これでいいのかも。サボテンは元ギャルバン、と括られることがよくありますが、最初っから実は全然ギャルバンではありませんでした。ギャルらしい人は一人もいないです。でも、今よりはかわいかったかも、なので、ギャルバンと勘違いして寄ってくる人というのもいたにはいたのですが、悉く粉砕(玉砕?)。

さてあさってのお知らせです。
まず、いつものようにサティをちょいとやります。これはいつも通りにおもしろいのです。どうしておもしろいのか・・それは教えない。
そして、今回はとても古い曲、まあまあ古い曲、ちょっと新しい曲をやって、最新松本ソロwith牧野琢磨くん、最新イヅミちゃんのBONSAIt曲(円盤:田口氏&リョーコ氏)も演奏します。これはどう良いのかというと、曲が良い。これにつきます。
アルバム『目覚める』の中の「自転車」は滅多にライヴではしたことがありませんが、今回はBONSAItリコーダー部(上記の三名)と松本Voと宮川篤志ドラムス&ギター牧野でお送りします(二人にはまだ教えてないけど、教えたところでどうだっていうのかしら)。
松本のソロ曲は宮川篤志氏は聞いたことがない曲なのですが、リハ無し、アポ無しで本番やります。本番で公開打ち合わせしてやります。
順番は多分最後の方だと思います。というか最後の方でよろしくお願いします、田口さん!
では、みなさまのお越しをサボテンは心よりお待ちしております。
2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』
「日々の音楽」
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン(with 牧野琢磨、BONSAIt)
桝本航太(from広島)
田口史人+穂高亜希子
イーピルイーピル
円盤http://www.enban.org/
東京都杉並区高円寺南3-59-11 五麟館ビル201
TEL/FAX 03-5306-2937


夜、兎の研究。



懐かしいロゴですねえ。ヒョエ〜、サボテンのことまで書いてある紹介文でビックリ
『本と版画のトクベツな関係・ さしえ版画と蔵書票展』
平成18年4月12日〜24日
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー

終了いたしました。見にきてくださったみなさま、ありがとうございました。

◆お知らせ◆

■2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』 日々の音楽
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン/ 桝本航太(from広島)/ 田口史人+穂高亜希子/ イーピルイーピル

◆2006年4月23日(sun) ハスラーのふりをする



うまそうに見える。
4月の海はとてもきれいです。 濡れるとマメジカのように脚が細くなるチイちゃん。


蓄音機。ごついアームが良い。一生懸命回っております。

家の用事で伊豆に行ってきました。
工房展の最終日&搬出にはそんなわけで出席できず、ご迷惑おかけしました。搬出してくださったみなさんありがとうございました。今回DMに使用されたカップの絵がナント!数枚売れたもようで、嬉しい!が、しかし、これまた刷り増し地獄・・・いや天国に突入ではないか。

家の用事というのは法事で、伊豆には亡き義父の家がございまして、そこにはビリヤード台が2台あるのでした。義父は会社員でしたがハスラーでもあり、引退後は横浜でずっとビリヤードを教えていました。横浜から伊豆へ隠居して、今度は自宅でほとんど趣味の『ビリヤードマツモト』をひらいてました。わたしは義父に少し教えてもらっていたのでなんとなくできます。子どもよりはうまい、程度だけど。
義父のビリヤード場は昔ながらで、ビニールレザーのソファや『淡路亭』の玉の動きを描いたポスターや大きな置き時計や、トロフィーや小さな黒板などが置かれています。壁には以前はポール・ニューマンの「ハスラー」のポスターが貼られていたのですが、今はジェームズ・コバーンの「新・ハスラー」になっていました。
法事なので、好きだったビリヤードを数人でやるのでした。

わたしがやるのはポケットばかりですが、もう一台は四つ玉の台です。こちらはほとんどもぅ誰もやらなくなりました。この台の下にはマツキヨ氏所蔵の蓄音機がありまして、ちょっと引っ張りだして動かしてあげました。行くたびに何か聞くのですが、きょうはナントカ・ゴメスという人のギターソロと日本帝国軍楽隊のレコードを聞く。ゴメスさんのギターソロは良かった。いい曲だった。軍楽隊は駄目でした。軍楽隊好きではありますが、日本帝国軍楽隊のは曲がもぅ駄目。

お寺に行くとお坊さんがお経のあとに「黒田節」みたいな歌を歌うんですよー。お経の時には生の音なのに、このナントカ節のような歌になるといきなり小さなマイクをONにしまして、スピーカーから出すんですよー。これはどうゆう意味なんでしょうねえ。キョロキョロしちゃいました。

きょうは雨でしたが、きのうは気持ちの良い天気で、昼は磯に行ってみんながハゼやエビを捕ってる間寝転んで読書してました。夏はとても混合う場所ですが、4月は閑散としていて音がない。前日は夜星がビッシリ見えて、これもきれいでした。久しぶりにドロンとして楽しかった。
行帰りの車の中ではずっと相変わらず「ゾーゲナンテス」で、替えるのが面倒なのでずっと2枚目を聞いていましたが、聞けば聞くほど好み。子どもに「うるさい」と言われる。

◆お知らせ◆

■2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』 日々の音楽
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン/ 桝本航太(from広島)/ 田口史人+穂高亜希子/ イーピルイーピル

◆2006年4月20日(thu) きょうはロクデナシでした。


文房堂のギャラリーの窓。



クラゲの絵の一部です。

引き続き神保町で工房展続行中です。

http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html

神保町のグループ展会場の『文房堂』は関東大震災で倒れなかった建物で、きれいにはなったけれど、窓や外壁は昔のまま残っています。窓もアーチ型で雰囲気があります。

きょうは午前からの当番の日でした。まったくもって駄目なわたし・・・・。きのう日記に11:30〜14:30までと書いてましたが、11:00〜15:00だった!!OH NO!!
早めに家を出て、文房堂の向かいにあるコーヒー屋で390円のモーニングしながらちょっくら仕事してました。『まだ、11:15だから余裕で一枚絵描けるもんね〜〜』とゆっくり紙を広げてコーヒー飲んでたらたまたま工房の人から電話があり、「アレ??」。慌てて会場へ。
こうゆうことが多すぎる。最近は生活態度において反省することが多すぎる。真面目にやんなきゃ。
ということでお客さまがみえたら、説明なんぞも丁寧に。が、しかし、嘘を言ってしまいました!OH NO!!
木版画について質問され、「濃淡は出ません」と嘘を言ってしまいました!ガチョ〜〜ン、谷啓。
お客さまが帰られたあとすぐに間違っていることに気がつきましたが、すでに遅し。工房のレベルをチラリと落としてしまいました・・・スミマセン。わたしは時々(かな?)とても駄目な人間です。

当番をすると、ゆっくりとみなさんの作品を見ることができるので、案外良い。
今年はみなさんの個性がとても良くでていてすばらしい展覧会になったと思います。
午後の当番の先輩Kさん(お年は70位ですが工房ではもっともコンテンポラリーな作品を制作し続けていて、実験精神に満ち、尊敬してます)が、8分前に「帰ってもいいわよ」と言ってくれて大急ぎで工房へむかう。3枚刷る。とても助かってしまった。
工房にはわたしより年上の(といってもいきなり相当年上ですが)画家の方が数名いらっしゃいます。長い時間変化にとんだ作品を作りつづけています。飽くなき好奇心。これこそが長年続けられる要因だと思います。好奇心が旺盛ということは遊び心も旺盛ですね。みなさんおもしろい方です。わたしも目標の100歳まで、ロクデナシしながらそんな風に生きたいです。



懐かしいロゴですねえ。ヒョエ〜、サボテンのことまで書いてある紹介文でビックリ
『本と版画のトクベツな関係・ さしえ版画と蔵書票展』
平成18年4月12日〜24日
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー

◆お知らせ◆
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html

■2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』 日々の音楽
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン/ 桝本航太(from広島)/ 田口史人+穂高亜希子/ イーピルイーピル

◆2006年4月19日(wed) 円盤で本売ります。

引き続き神保町で工房展続行中です。

http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html
あしたは11:30〜14:30まで当番となっておりますので、在画廊。みなさんのお越しをお待ちしております。

きょうは工房でひたすら刷り増し。不思議なもので、制作している時にはなんとなく「これって売れ線かも」なんて思ってるものなのですが、全然当たらないんですねえ、それが。そうゆうのは何枚か刷り増ししているのですが、売れるのは思ってもみないものの時が多く、いつも慌てるんです。今その状況。あしたも当番後は勿論工房だなぁ・・・これでは。


表紙の絵が・・・
これは、唐さんがパリのポン・ヌフ橋を歩いている時にカード売りのオバサンのところで見つけたもの。実際は首が後ろから棒につけられて、動かす仕掛けになっていた。それが無くなっていて、とても怖いものになっている。でも、絵自体はブルーのスカートが可憐な感じで美しい。

左の写真は唐十郎の『佐川君からの手紙』単行本の表紙です。
数日前段ボール整理を少し始めて、本をなんとか一箱分処分することにしました。行き先はいつもライブをさせてもらっている高円寺『円盤』。あしたかあさって送るので来週にはお店に出てると思います。とりあえず「円盤」のお客さんを想定して選んでみました。これがリスト。
*『インドでワシも考えた』-----椎名誠(多分おかしい)
*『偉大なるデスリフ』--------ブライアン、訳:村上春樹(おもしろくないけどきれいな本)
*『走れウサギ』-------------アップダイク(古くて黄色いけど、アメリカ文学定番)
*『歌の翼、言葉の杖』--------武満徹の対談集(ケージ、クセナキスほか真面目に語る)
*『ピーターとペーターのはざまで』---青山南(訳の難しさ、それは時代と共に変わっておもしろい)
*『スラップスティック』----カート・ヴォネガット(SF。忘れたけどおもしろかったと思う)
*『幻覚の共和国』----------金坂健二(恍惚革命!ヒッピーな晶文社もの)
*『直観』----------------- アルベール・カミュ(虚無キングです)
*『明日こそ鳥は羽ばたく』----河野典生(昔の若者はこれを読んだ。デリーの地図にコンノート広場というのが出ていて、「ヘビ使いのうた」にさっそく使った)
*『佐川君からの手紙』---唐十郎(作者がポン・ヌフ橋で買ったという表紙の首なし少女の絵が良いです)
*『笑う出産1、2』----まついなつき(漫画満載、子どもを生む気になる抱腹絶倒の良い本)
以上、単行本
*『ピアノ弾きよじれ旅』 *『ピアノ弾き跳んだ』 *『ピアニストを笑え!』 *『ピアニストに御用心』ーーー基本的山下洋輔本
以上は文庫本

来週26日は円盤の企画「日々の音楽」(いろんなバンドが出ます)にサボテンwith牧野琢磨くんで出ます。1册買っていきませんか?

◆お知らせ◆
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html

■2006年4月26日(wed)
高円寺『円盤』 日々の音楽
19:00-/Charge \1500(1drinkつき)
サボテン/ 桝本航太(from広島)/ 田口史人+穂高亜希子/ イーピルイーピル

◆2006年4月18日(tue) 歌う版画家


今年の工房展のわたしの作品です。

日曜日ときのうの月曜日は工房展一色となっていました。
工房展のお知らせはコチラ。

http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html

今年は大きな作品が多いかも。そして年々レベルが高くなっているような気がします。お客さんは絵を見て「この作家どんな人かしら」と想像したりする事もあると思うのですが、わたしたちは良〜く知っているだけに一つ一つ照らし合わせておもしろいと思うことが多々ありますです。わたしの今回の作品3点は去年から作り続けている『からみつく』と『ビビッドカラーの生き物』シリーズです。大きめのものですが、大きな壁に飾ると大きくみえませんねえ。

写真左から、『Les rubans des meduses』『Dog in the trap of batterfly』『Dog around the Roses』

日曜日搬入が終ったあと7名で勿論!行きましたよ、カラオケへ。7年ぶりですねえ。しかし、はじめて楽しいと感じたとです。メンバーによると思うのですが、みなさん個性があっておもしろかった。歌って案外その人の性格が・・・出てしまうのだなぁ、とちょっとビックリしました。いつもわたしは自分の作った歌しか歌ってないので、本性もヘッタクレ(って何?)もないんだけど。普段も作った歌い方は絶対しないので(素っ気無いorぶっきらぼうとか言われますが、もぅいいの)たんなる鼻歌に近いと思いますが、これがわたしの本性よっ!潔いのだぞっ,というか裸に近い原始的性格歌唱方というべきか・・・コレしかないのよ、でも、結構いいんだから、ホラ、見てみぃ・・・・・というか。特にうまくもないですが、これでも歌心はあるのんよ。

で、わたしの歌った曲目リストですが、*かもめはかもめ*ジョニーへの伝言*You May Dream.*京都慕情*京都の恋*キャバレー、です。6曲も歌ってました。ほとんどナツメロですね。昭和歌謡。あ、最後に*Tea For Twoを何故かナネット嬢と歌う。
最初の2曲はあらかじめ歌うことに決まっていたもの。3曲目で本当は吉田美奈子の「夢であえたら」を歌うつもりだったのです。が、入ってなくって、急遽思い出してシーナ&ロケットの「You May Dream」にした次第。懐かしい。アルバム『真空パック』はセックス・ピストルズやテレビジョンの頃買ったなぁ。「京都慕情」は知ってる人もいましたが、渚ゆうこ。ベンチャーズの曲なのだ、と教えてあげたら(全員わたしより若いので)へぇ〜ということになりついでにもう1曲の「京都の恋」も歌ったわけです。最後の「キャバレー」はミュージカルを捜していてやっと見つけたもの。ジュディー・ガーランドがなかったので娘さんのにしました。ライザ・ミネリはやっぱりこの「キャバレー」がハマリ役だなぁ。歌っていて気持ちよかったです。もっとちゃんと踊りながらやりたいです。はじめて歌ったけど、こうゆうシャキシャキした明るいジャズ系が合うのかも。次回がもしもあるのなら、バーブラ・ストライサンド「追憶」で行きたいと思います。あの映画5回くらい見たんです。今は無き渋谷の五島プラネタリウムの下の映画館で。みなさんの得意分野がわかって楽しいのでした。歌手になれそうなくらい上手い人がいまして、感心してしまった。

月曜日は朝から仕事で忙しく、電話は何件もかかってくるし、しかもパーチーだからサ、珍しくワンピースなんぞを着ようと思いたったために、コーディネィトに時間がかかり、工房展のパーティの手伝い係りだったのに遅刻。すみましぇん。
いつもザボハウス(工房の名前)のオープニングは楽しいです。みんな手作りの料理を持ってきたりします。お客さんもワインやパンやお菓子など持ってきてくださる方が多いのでいつもお腹いっぱいになってしまいます。
神保町の会場になってから2年連続でアコースティックライヴをしていましたが、今年はいろいろやり過ぎているのでお休みです。ライヴで聞いてね〜。

先日のRockin'-Talkin' Slide Show!を見に来てくれていたカメラマン氏が来てくれて、感想など聞いていておもしろかった。饒舌な方なのでどうおもしろかったか、どう良かったかを一から百までご発言されまして、大変有意義に拝聴いたしました。そして、結構ちゃんとわたしの音楽ややっていることについてわかってくれていたので嬉しかった。カメラマンだけにスライドにはうるさい。ピンが甘い、って言うのよねー、しょうがないじゃーん、デジカメオートマチックなんだからー。しかも、普段CG作ったりしてるくせに、『PCじゃあなくてポジをガシャガシャってやった方がいいよ」と言うのでした。誰がやるのサ。ひとりでできない事はできるだけしないんだからねーわたしは。彼は人間を撮るのがとてもうま〜い。わたしも一度ゴージャスに撮ってもらいたいです。

恒例の二次会。盛り上がり過ぎてスベッタ人一名。残念っ。で、わたしはこうゆうのは見ないようにして、そのあとさらに打ち合わせに喫茶店へ。真面目だなー。

きょうは刷り増しのための版を捜すのに大変苦労してしまいました。机の回り中ひっくり返してだいたい見つけたが、最後の1枚がない。結局工房にあることがわかり、ホッとする。
当番といってもお茶をだすくらいで、あとはなんとなく話してます。版画のこと、それ以外の関係ないこと。次の当番は木曜日の11:00〜14:30までです。


伊勢丹府中店 7階のアートギャラリーの『さしえ版画と蔵書票展』続行中です。回りの大御所作家(ほとんどが故人)の作品がそれなりのお値段のせいか、グルッと見て来ていきなりわたしの作品「安い!」と錯覚(イヤイヤ錯覚じゃなくて案外リーズナブルな設定なんです)してしまうのか、おかげさまで大分売れているようで、ゴールデンウィーク前にまたもや刷り増し地獄になることが決定いたしました。喜ばしいことではありますので、心を込めて刷らせて頂きます。(演歌歌手のように5秒のおじぎ)
◆お知らせ◆
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html


◆2006年4月15日(sat) ゾーゲナンテスで復活


『チップス先生さようなら』と『英国フード記A to Z』の原画の前で。右横はミロ、ブラック、ローランサン。

百貨店のアートギャラリーは妙に明るく独特な雰囲気があります。

ロウな気分withローテク。

しかし、きょうは京王線に乗ってノンビリと府中へ行きまして、伊勢丹でお買い物なんかもしてちょっとマシ。
7階のアートギャラリーの『さしえ版画と蔵書票展』はちょっと普段見られないものがたくさんあって、結構充実してますよー。版画をやってる人は是非見に行ってください。藤田嗣治の猫の絵が線が本当に繊細かつ強くてきれいでため息がでました。ローランサンの『椿姫』も何枚もあります。ほかにもたくさん木版、リトグラフ、コロタイプ、シルクスクリーン、銅版などいろんなタイプの版画が見られます。古いものがたくさんあります。

で、これらの大御所がズラッと並んだその横、ローランサン、ブラック、ミロの次にSATOMI"ロウ&ローテク"MATSUMOTOが並んでるんですよー。あんまり凄いんで笑ってしまいまして、記念写真撮ってもらいました。ローランサンとブラックには負けましたが、ミロには勝ってます。というか、ミロがあんまり好きじゃないもんで。

これらの方々の作品よりもわたくしの版画はお安いので、4枚売れてました。すぐに補充したいところですが、本のための版画だと1枚あれば済むためにまったく刷り増ししてないものも多く、売れたものはこれからボチボチ刷りたいと思います。でも、新作もそろそろ用意しなくちゃならないのです。新作は6月5日からの西荻窪「FALL」での物です。例によって頭の中ではもうできあがっているので早く制作にかかりたいのですが、それと同時に歌も歌わなくちゃならなくて・・・・・
というのも、きのうMTRに入れていたハズの歌が・・・消えてる!!!ハァ〜〜なして?なしてなの?機械にまで嫌われてる(たまに人にも嫌われてる)。


デパートで見るところはキッチン用品売り場くらいで、鍋とか便利そうでくだらない新商品とか、ヨーロッパ製の食器なんぞを見て潤う。鍋売り場で土鍋の実演販売やってまして、わたしの嫌いな言葉「スローライフ」を連呼するのでまたもロウな気分になってしまっていたら、見てるオバサンが「これって電子レンジ使える?」と台なしなことを宣ってスローライフおやじを困らせていた。ちょっと笑った。こうゆうシチュエィション好き。
伊勢丹で遅いお昼にしました。この6階にウィッタードのティールームがあったので、スコーンと紅茶にする。紅茶はとても美味しかったです。スコーンはなんだか焦げてて、しかもジャムはどうもアヲハタっぽい。クロテッドクリームのつもりのものが・・・・なんというか生クリームかシングルクリームか・・・こってりしたクロテッドクリームではなかったです。でも、紅茶3杯分とスコーンでお腹はいっぱいになります。
その後デパ地下にて試食したものを断ることが出来ず買う。



Whittardのティールームのスコーン。
焦げてる?



サモエド写真第二段。12年前、子犬三ヵ月目です。ちょっと鼻が高くなってきました。


『ゾーゲナンテス/SOGENANNTES LINKSRADIKALES BLASORCHESTER』

家に帰って歌入れしようと思ったけど、やはり無理でした。あしたは工房展の搬入日なのであしたもできない。でも、あしたは歌うんです。10年振りにカラオケに行く予定です。嫌いなんですけど、どうしても森山良子に声がソックリな友人に「禁じられた恋」を歌っていただきたくて企画しました。勿論行くからにはわたしも歌わねば卑怯というもので、わたしは練習も何もしてませんが「かもめはかもめ」「ジョニーへの伝言」「真夜中のドア」を歌う予定です。順番が回れば、ですが。多分みなさん、「いや〜〜ん」と言いながらたくさん歌うんだと思うので、回ってこないかもねえ。

わたしが出す絵の中の新作は1点『クラゲリボン』です。これはオシャレなフランス語にしました『Les rubans des meduses』です。一応自力で作って添削してもらいました。合ってたんですよ!嬉しい。英語よりマシかも。なんでも一応自分でやらなきゃねえ。

ところで、左の写真ですが、12年前のサモエド三ヵ月ラヴリーベイビーとわたしです。犬は勿論かわいいです。で、わたしですが、眉毛が太いのはハウスマヌカンが流行った頃だからでしょうかぁ・・・?いや、そんな事はどうでもよくって、犬ね、犬、本当にラヴリーでしょ。


『ゾーゲナンテス/SOGENANNTES LINKSRADIKALES BLASORCHESTER』 聞く。
2枚組です。
西洋のマーチングバンドとICPのようなフリージャズ&アヴァンギャルドとロックと・・・現代音楽ない交ぜのブラス・・楽しい。
1曲目はアイスラーで、そのあとはトラディショナルになったりもするんだけど、ライヴの様子では、笑いをとっていまして、そこがなんとも良いです。笑えないとね、音楽は。ザッパもありますゾ。が、ビーフハートが聞いたらイライラするような統制の無さと無骨ぶり。『Circa』はニーノ・ロータのものなのかハッキリわかりませんが、誰でも知ってる曲、サーカスの意味ですよねえ、フェリーニ風&チャップリン風をハイナー・ゲッペルスがアレンジしてる力作で、明るく楽しい。ブックレットには楽しそうに公園の噴水のあるようなプールを歩きながら演奏している写真があって、本当にサーカスバンドみたいでうらやましい。写真はほかにも動物のかぶりものをしてコートを着てトロンボーンやチューバを演奏しているものがあって、これもなんだかうらやましい。ヨーロッパのサーカス写真が好きなのでヴィジュアルも音楽もツボでありました。19人くらいのブラスです。最後の曲はペーター・ブロッツマンでしょうか?『Tschus』(uの上にウムラウト)。楽し気なコーラスで客がみんな笑ってるんだけど、ドイツ語わっかんない〜。悔しいー。一緒に笑いたい。
2枚目の最初はベツニ・ナンモ・クレズマーかと思ってしまいました、クラリネットが入るとそんな風に聞こえるのかなぁ。でも、だんだん様相は変わってきて現代音楽のオーケストラのようになります。演説のような曲もあります。ヒトラーとかマイン・カンプなんて聞こえるので、多分左翼的なバンドとして何か訴えてるんでしょうが、全然わかりまシェン。ヴィレム・ブロイカーの曲もあり(だんだん流れがわかってきますね)、バッハ、サン・ラあり、またアイスラーありトラッドありビッグバンド風ありで、これを19人くらいでブバァ〜〜とやられるわけで、爽快です。さすがにドイツのブラスバンドにはバルカンブラスのような泥臭さはありません。クラシックの香りの方がするかもしれない。

1枚目、2枚目、甲乙つけがたく良かった。誰にも薦めない。でも、きっとあの人もあの人も好きだろうな〜〜〜。意地悪なわたし。
夜になってこれを聞きつづけて見事に復活するのだった。ヨシッ



懐かしいロゴですねえ。ヒョエ〜、サボテンのことまで書いてある紹介文でビックリ
『本と版画のトクベツな関係・ さしえ版画と蔵書票展』
平成18年4月12日〜24日
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー

◆お知らせ◆
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
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◆2006年4月14日(fri) きょうは駄目日

ドッとロウな気分になる春。これがこの時期恒例の気分です。
3月から4月にかけてが最悪。
いろんなことに耐えられなくなる。いや、これは春に限らず常にそうで、なんというか胸がドキドキしまして。うわー、なんか明るい人みたいなのに、案外暗い人なのね、冷たい人なのね、と思うかもしれませんが、本当にそうかも。フワフワしてみんなニコニコしている春はまったく情緒不安定でロウな気分にさせます。嫌な感じです。坂口安吾の『桜の〜〜〜』みたいに具合が突然悪くなったりしませんか?春だからってそうゆう人も多いと思いますが。きのうはいい気持ちでしたがきょうはまた駄目気分で、いけない!これでは一気に引き蘢りになってしまう・・・・無理矢理どこかに出かけよう。

きょうはカシオトーンを買いにビックカメラへ。適度な大きさでイヤホンジャックとMIDIのOUTがついているものがなく、MIDIは止めることに。とりあえずイヤホンジャックがあって、鍵盤の数がMIDIつきの候補のものよりも少し多かったものにする。
そこから新橋方面に歩いて、資生堂ギャラリーに「都市に生きるアール・デコ」展を見にいきました。上海の写真と30年〜40年代ころの家具などを見ました。写真は1週間ごとに代わるようです。上海のが見られてよかった。現在鏡台ってホテルくらいしか使わないですが、昔は三面鏡とか鏡台は必ず家にひとつあったものでした。実家では今も母は使っている。上海ではアール・デコの時代、つまり上海租界が華やかなりしころ、西洋から化粧するということが流行し、そのために美しい鏡台がたくさん作られたのだそうです。資生堂ギャラリーではMG5の懐かしいCMソングとCMを堪能してきました。資生堂のCMの男はみんなかっこよい。

工房へ少し行く。ロウ気分なのですぐに帰宅。家で本の整理をする。段ボール一箱分いらないものが出た。

◆お知らせ◆
■4月12日〜24日
伊勢丹府中店『本と版画のトクベツな関係---さしえ版画と蔵書票展』
「デギュスタシオン」「チップス先生さようなら」「英国フード記 A to Z」から30点ほど特集されます。
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
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◆2006年4月13日(thu) music day

とっても楽しい一日でした。
何故って、絵を描かなかったから。
きょうは一日すべてミュージック・ディで、まず朝はアコースティックギターの調整ほか。MTRに録音する用意。わたしが使っているもののメモリーカードはスマートメディアなのですが、近所に新しいのを買いに行ったら、な〜んかこのメディア、存続が危ういですねえ・・・。2枚あったので2枚とも買い占める。この先もぅこれって怪しいから違う機種のものを捜すことにしようと思う。かといってどれもみんな長続きするとは限らない。

と、帰宅してポストを見ると、ついに、1年半ごしで手に入れましたですヨ、『ゾーゲナンテス/SOGENANNTES LINKSRADIKALES BLASORCHESTER』。これは関口義人さんの『ブラスの快楽』という本の出版記念のイベントで斉木小太郎さんがちょっと紹介していたものです。ほかにもブラスを使ったもの、たとえばジンタとかチンドンとかも紹介されてたのですが、わたしはその辺はあまり興味はないのでちょっと退屈になっていたところへ、これが紹介されました。俄然好み。混沌というのでもなく明るく鋭く拍子抜けするようなサウンドが大人数でやってくる。76〜81年のものなのでその頃のフリージャズなど思い出す。
これはきょうはもぅ聞く時間もないし、あしたにとっておくことにする。それにしても・・・イギリスから送られてきてますが、プラケース見事に角がバリバリッと割れて粉々でした。傷がついてなければいいけど。

アコースティックはあまり弾かないし、苦手なので、録音するまでの練習でもぅ疲れてしまう。でも、1曲なんとか録音。忘れないように楽譜を作ったり(丸暗記で何も書いて無いもの3曲あり。1曲はすでにどこを押さえていたのかわけがわからなかった。)このあとそれをコンピュータに入れる、とか、先日のライヴのビデオをハードディスクにダビングするとか、そこから音を録ってコンピュータに入れるとか、いろんなコードが家中に広がりホトホト面倒だと思う・・・のだけど、こうゆう作業は楽しいです。曲を少しまとめてみてるわけですが、先日の『Rockin'-Talkin' Slide Show!』のヴィデオが笑ってしまうのでこれを見るので時間がかかってしまった。あまりにもしゃべっているのでバカだ、と思った。しゃべります、と前置きをしているのでそれでいいんだけど、2回見る気にはならないので、これは歌の部分だけ繋いで、ほかは捨ててしまえ!と思うのでした。
でも、新曲はなかなか良い。自分で言うのはおこがましいですが、良いんです。これはギター1本で今はやってますが、パーカッションやブラスがブカブカ入ることを想定しているもので、想像して楽しんでる。歌詞もちゃんと完成してるわけではないのですが、ほかのどの曲も実はそうなのだけど、少しづついろんな場所で思いついては作っているので、どの曲もある場所ある人を思い出して愛着があります。特に川のある場所に行くといろんなことを思いつくようで、先日は東名高速の途中やたらと川を渡るのでそこで作った。猟犬は川で匂いが消えると困惑してクンクン言ってぐるぐる回ったりする。ちょっと悲しい、と思って作った。

夜になっても作業は続き、機材と機材を繋ぐコードにグルグル巻きにされてしまった。もっとコンパクトにやれる方法は知っている。でも、現在わたしの環境ではできないのでした。昔はひとりでいろいろ作っていたけれど、それを集中して長時間やる時間、全然ないもんねー。

mapからメールが来ていて、ああ・・・と思った。mapで呼ぶ外国人は結構好きな人が多くて、レッド・クレイオラも良かったけど、そのずっと前に行ったダニエル・ジョンストンも好きで、そのあと何かの理由で行けなかったヨ・ラ・テンゴなんてのもあります。で、今月ジャド・フェアだそうで、どうしよう・・・と思うのでした。ダニエル・ジョンストン&ジャド・フェアは借して貰って気に入って今も愛聴盤。そのあとタワーレコードの500円コーナー(なんと!)でジャド・フェア&ティーンエイジ・ファンクラブというのを手に入れ、これも気に入っている。ちょっときれいにまとまり過ぎだけど、良しとする。そのあとヨ・ラ・テンゴ&ジャド・フェアも買っていて、3枚も買っちゃってるってことはきっと好きなんだろうと思う。26日はサボテンのライヴの日なので、27日に行こうと思う。ジャド・フェアは切り絵のジャケットが印象的で、学芸大学のtrayで展示もあるらしい。trayはきれいなギャラリーで一度ここでやりたいなぁ、と思っているのだけど、音響設備は特にありません。ライヴしてますけどね、アコースティックじゃなきゃたしか駄目だったと思います。

録音していたものに1曲電話のベルの音が入ってました。もぅ直さないもんね〜〜

『もうひとつの英国フード記』第七回、UPしました。今回はロンドンを離れてウェールズ地方スウォンジーへわたしの好きな詩人ディラン・トマスを尋ねて、です。

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伊勢丹府中店『本と版画のトクベツな関係---さしえ版画と蔵書票展』
「デギュスタシオン」「チップス先生さようなら」「英国フード記 A to Z」から30点ほど特集されます。
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
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◆2006年4月12日(wed) 動物のおはなし


白クマじゃないの。サモエドの子犬。2ヵ月。12年前の写真。これが一気に30kgの大犬になります。大きくなってもプリティ〜&ラブリ〜

雨がつづきまして、犬の散歩もままなりませぬ。
わたしはそれでも散歩は好きなので近所をひと回り。チィちゃんはパピヨン4kg。小さいので足も身体も洗面所でザザザァ〜と洗ってしまうことができます。コレは楽チンです。その前は30kgサモエドを飼っていて、これは散歩もたっぷり1〜2時間くらいしてまして、そのおかげでエラくスリムになったし、近所の探索、また、朝刊を持って公園に行っていたので、物知りになったりして、犬を飼うことは良いことずくめです。さらにアニマルテラピー効果で、そのフワフワした毛に顔を埋めているとしあわせな気分になれますねえ。わたしはぬいぐるみの趣味はほとんどありませんが、フワフワした物を撫でる趣味はありまして(「エド・ウッド」のモヘア趣味みたい)犬は好きですができたら長毛種が好みです。白いとモアベタ〜。

動物との別れは悲しいですが、その倍以上楽しい思い出を残してくれる。

動物はヒル以外はだいたいOKで、カメ虫も邪険にはしません。寄生虫は駄目ですよ、ヒルに似てるからね。毛も無いし。猛獣、猛禽類は特に好きですが、水辺の生物も好きです。きのうから制作しているのは「クラゲ」です。きのうガンガン制作したらできあがりまして、これは美しいピンク色で刷りました。17日からの工房展に出すものです。是非見に来てくださいね。きょうはもう一枚同じクラゲを刷ってきました。6月の西荻窪での個展ではこれは白いインクで刷る予定です。
これが完成したので、次は「オオサンショウウオ」の制作に移ります。オオサンショウウオ、クラゲ、何故かぼよよんな生き物へ・・・・・。ぼよんぼよんとした感触(触ったことはありませんが)も良いです。


「クラゲ」の版画は「クラゲリボン」というタイトルで、フニャラ〜〜としたフランス語のタイトルがいいなぁ、と思い、さっそく本屋の辞書売り場へ。最近椅子設置本屋が近所にできて、調べものを平気でできるようになった。あからさまにノートなんか出しても誰も何も言わないんだけど、本当にいいんだろうか・・・・図書館状態にしてるんですが。で、「クラゲ」ですが、『meduse』(最初のeの上に’こんなの付くです)だって!え、『メデューサ』だって?!わたしの知る限りでは恐ろしいメデューサの髪の毛はクラゲじゃなくてヘビなんだけど・・・・・。どこでどう変化してるんだろうか?知りたい・・・・その真相。問題は冠詞よねー・・、難しいなぁ。とりあえず間違ってても書いておこっと。恥ずかしいから米粒くらいの字にしておこっと。

変な動物シリーズ。楽しいです。
ところでとてもかわいい子猫、誰か欲しい人いませんか?生まれたばかりの黒いのです。ちょっと白いのもいます。三毛もいます。是非飼いたい、という方は御一報を。

『もうひとつの英国フード記』第七回、UPしました。今回はロンドンを離れてウェールズ地方スウォンジーへわたしの好きな詩人ディラン・トマスを尋ねて、です。

◆お知らせ◆
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銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html


◆2006年4月10日(mon) 『東京-ベルリン、ベルリン-東京展』


『東京-ベルリン、ベルリン-東京展』

きのうの午後は暖かいピクニック日和でしたね。気分としては『Fool on the Hill』で、ブラブラといつものようにコーヒーとチョコレートと仕事道具を持って近くの水族館のある公園の丘の上のベンチでウダウダとしてました。寝てみたり絵を描いてみたりイチャイチャしてる高校生を眺めたりしてました。きょうはまた雨で、ため息がでますが、六本木ヒルズの森美術館に行ってきました。

わたしが行っている工房は月曜日はお休み。有効に過ごすために本当は美術館に行きたいけれど、ほとんどの美術館は休館日なので仕方なく家で版画の作業をしたり曲作ったり掃除したりです。きょうも家で作業と思いましたが、ここ数日ドンヨリした気分のため、どこかに出かけたいと思って新聞の高階さんの書いた記事を思い出したのでした。森美術館は無休です。

『東京-ベルリン、ベルリン-東京展』
ちょっと気分転換というつもりが、圧巻だったため半日がかりになってしまった。1900年頃から始まって、最近のものまで年代を追ってベルリンと東京のアートが紹介されています。
わたしはキルヒナーが好きで、昔ホルベインのカレンダーについていた小さな絵をずっとテレビの横にピンでとめているのですが、実物を見たのはきょうが初めてです。やっぱり好きでした。シャープな輪郭、繊細な脚の線、ビビッドな色合いと傾いた構図。実際の作家本人の写真もなかなか素敵で、思った通り・・と嬉しくなった。洗練されている。

日本の版画に影響を受けたドイツの作家も多いようだけれど、長谷川潔のようにベルリンで影響を受けた版画家も多い。時代は楽しいダダの時代(勿論発祥の地はチューリッヒですが)となり、バウハウス紹介では椅子の展示も見られる。日本では『マヴォ』の紹介があり、村山知義の奇妙なダンス写真も見られる。日本の前衛はおもしろい。みんな何故か踊る。村山知義は舞台美術もやっていて、その模型がコクトーの『オルフェ』やトリスタン・ツアラの演劇の美術などと酷似していておもしろい。都市は同じように動いている。
それからロシアアヴァンギャルドの紹介。これはベルリンというわけではないけれど、世界的に影響を及ぼしたわけだから紹介されてます。都市。鉄。わたしはロシアからパリへ亡命したタマラ・ド・レンピッカの都市と人物の絵も好きです。キルヒナーもレンピッカもエメラルド・グリーンをきれいに使う画家だと思います。わたしもグリーンが使いたくなりました。
東京では関東大震災が。復興のために建築作業がすすみます。同潤会アパートはこの時に作られたアパートでした。この時期は創造的な建物を作ろうとする動きがあったんですねえ。代官山/原宿、どちらもなくなってしまいました。
たくさん見たあと、モニターのある場所でひと休み。ここではベルリンの紹介映像が見られます。とても短いのですが、最初は『カリガリ博士』なんです。う〜ん、いいなぁ、ヤッパシ。どうゆう作りなのか、よくわからない映像でした。『意志の勝利』が流れたと思ったら、ベルリンの壁が作られる映像となり、その壁が壊される映像となる。なんで『カリガリ博士』から始まったんだろう・・・・。
次行ってみましょう。戦時中の作品は悲しいものが多いです。それはベルリンも東京も同じです。ベルリンの方では諷刺画家のグロスの大きい作品があります。わたしは印刷物でしか見たことがありませんが、イラストレーターとしておしゃれで好きです。その後はまたしても『フルクサス』会場では先日亡くなったナム・ジュン・パイクとヨゼフ・ボイスのパフォーマンス映像が流れていました。ほかにも見たことがないパフォーマンスの映像が見られました。楽器の演奏の波形が身体につけたモニターから流れるとか、こうゆうものはこの時代から始まるわけで、並んで我が日本を代表するフルクサス人間小杉武久さんも堂々とたくさん紹介されていました。昔からお行儀の良い雰囲気ですが今も楽しそうにチョコマカと楽しいサウンドパフォーマンスをされています。ここの部屋では赤瀬川原平の作品も見られます。
次はポップアートの部屋。うんと新しい人達の作品が見られます。この展覧会はこのあとそっくりそのままベルリンでも行われるそうですが、最後のこのコーナーだけは違うものが紹介されます。日本ではベルリンの映像作家などの紹介になったのですが、やっぱり・・・という感じですが、ベルリンでは日本の漫画などが紹介されるらしいです。もう、いいんじゃないの?とわたしは思いますけどね。おととしのヴェネチアビエンナーレでここまでインターナショナルニなった「おたく」文化、もぅいいんじゃないか・・と思うんだけど。昔から日本の漫画は紹介はされてたんですよ。わたしは20年近く昔ロンドンに行った時、大英博物館の向かいに日本の漫画を売ってる店を発見してしまい(有名なんだと思いますが)おもわずアトム買ってしまったとですよ。あるところにはたくさんあったし、売られていたんだと思います。パリはもっと昔からたくさん紹介されていたと思います。

ああ、たくさん見た。

どんよりした東京

ミュージアムショップで図録を見ましたが買わず。何故って、もぅこのあたりのものはたくさん持ってるから。思えば、このあたりのばかり見てるんだと思う。きょうも圧巻ではあったけれどわたしにとっては復習みたいなもので、キルヒナーの実物を見たことくらいが感動でした。BERLIN/TOKYOのロゴがかっこよい手ぬぐいを1枚購入。森美術館の汚点--村上隆のキャラ。

フルクサスも去年見たしねえ、サボテンのイヅミちゃんが今BONSAItでやっているのを見ると、なんとなくそのつづきが見られる感じだし、12日から始まるわたしの本の原画展もある伊勢丹府中店の展覧会では、長谷川潔の版画も恩地孝四郎や岸田劉生の版画も見られるし、見ようと思えばそこここに面白いものはちらばっている。とさりげなく宣伝したりして。

53階地上250mにある森美術館と展望台は同じチケットです。1周してカフェでランチしました。ピザとマカロンのセットにした。眺めはお天気が良ければ最高でしょうねー、きょうはどんよりしていたので、灰色の東京です。東京タワーは赤い爪楊枝のようにか細く見えました。

◆お知らせ◆
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html


◆2006年4月6日(thu) 散財

散財しました。

額を買いました。最近大きい作品を数点制作していて、これらのための額なのでお高いんです。額がチャチなものが嫌いなのでわたしの絵の額はとても良い額なのよー。売れればそれでいいんだけど、売れないと赤字なわたしです。嫌だな、こんなの。なんで作家がこんなことで苦労しなきゃならないのか理不尽なものを感じます。
それからフランス製のインクを5本ほど買いました。一番高いのは3850円です。本当に欲しい!と思った色のは6800円もしまして・・・・本当に理不尽なものを感じてますわよ。パリで買えばもっともっとリーズナブルなハズなのに。
それからチト仕事して、原宿へ。渋谷との間にあるチェコの物専門の店anoに行ってきました。最近は1階でチェコ料理が食べられるようになりまして、1度だけここでチェコアニメ上映会&食事というイベントに行きました。イケメンのチェコ料理人が作る素朴な料理を食べ、チェコビールを飲みましたっけ。上映が始まるまではアコーディオンの演奏もあって良い雰囲気のところです。でもわたしが好きなのはこの2階です。ここへは何度も行ってまして、本を買ったり、マリオネットを見たりここのご主人とヤン・シュヴァンクマイエルのことや亡くなった奥さんのエヴァさんのことなど話したりします。シュヴァンクマイエル作品のポスターは全部揃っていて、わたしは葉山の美術館で「悦楽共犯者」のポスターを買ったからここでは買ってないけれど、最新作の「ルナシー」のも飾ってあって、ちょっと欲しいな・・・あ、でも、「アリス」とかの方がいいんですけどね。「オテサーネク」とか。きょうは西荻の古本屋さんが来ていて、チェコの本やアニメの話しをしていて、たまたま千駄木界隈で行われたナンダロウアヤシゲ(すみません、字が・・・)さんが中心になっていたイベントの話しとなりました。西荻でも段ボール1箱で参加できるそういった企画ができれば、と思っているそうですが、中心になって進める人がいないとなかなかそうゆうイベントはうまく行かないので無理かも、とのことでした。わたしも6月西荻窪「FALL」でライヴ&個展をするので、そんな話しもするのでした。
ちょうどアンダーカバーとヤン・シュヴァンクマイエルのコラボ作品のことを店員さんと話していたら、そのイベントのチラシが出来上がって来て、頂く。アンダーカバーのTシャツが本当は欲しかったのよ、わたしは・・・・。

そのあと工房へ。チェコ物が好きな人は多いのですが、かわいらしい絵本にファンは多いようで、わたしが好きなシュールな作品はどうも少数派です。買った本2册のうち1册は知り合いが発行人だった!!しかもさらに知り合いが校正をしていたことが発覚!なんてこったい。これはプラハの案内本です。資料に買いました。もう1册は写真集です。見せ物小屋や病院やサーカスや自動演奏装置やマリオネットの小さな劇場の写真があったので買いました。ここでも散財してしまいました。
でも、役に立つものしか買ってないもんね!と何度も心の中でつぶやくのです。これが良い作品に繋がるのだ、と思えば安いもんです。

工房ではとてもハッピーなことがあって、結婚が決まった人が隣に座っていまして、何故かとてもうれしかった。どうしてそんなに嬉しく思ったのかわからないけど、幸せになるのを見るのは嬉しいから。
ボローニャ国際絵本コンクールで入選して現地に行っていたオバタ嬢も帰国して現れて、溌溂としていたので、なんだかみなさん活気に満ちていい感じでした。
わたしはといえば、新しい作品の制作に入りまして、これはクラゲです。これを描いたら今度はアレとアレとアレと・・・・と次々と描きたいものが出て来てしまって、とりとめがない。
ハッピーな気持ちで夜はとある打ち合わせへ。前回はそれなりの打ち合わせでしたが(ワインを飲むと駄目なのかも)、今回は結構真面目に準備をして話し合うことができてよかったのでした。準備は大変だけど、自分の好きなことをやろうとしてるのだから苦にはならないわけで、できるだけ楽をしないように考えてます。困難なことの方が楽しい。

いつも打ち合わせに行くコーヒー屋さんにはギネスがあって、これを飲むのですが、これが美味しいのとお店の方がおもしろいのでつい長居してしまいます。

◆お知らせ◆
■4月12日〜24日
伊勢丹府中店『本と版画のトクベツな関係---さしえ版画と蔵書票展』
「デギュスタシオン」「チップス先生さようなら」「英国フード記 A to Z」から30点ほど特集されます。
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
http://www.satomin.jp/info/work/zabowork69.html


◆2006年4月5日(wed) 酸欠オヤジギター教室

雨になり、外も暗く、怖いです。
久しぶりに夜中にこうやって起きていると怖いのですが、怖い絵を描いているせいもあるのでした。
怖い絵を描きながらも、一段落しては仕事のイラストで明るいものを描かねばならず、とっかえひっかえで息苦しくなる。イラストの仕事は段々スピードUPしていて、デザイナーの方にも「驚異的だ!」と言われている。『速い』『安い』『うまい』。安いのだけはイヤだなぁ。
絵を描いていると息をしてないことがあるようで、一生懸命やっていると酸欠になって眠くなる。夕方少し寝てしまったので夜中に起きていられるわけだけど、数年前、本当に夜全然寝てない生活をして毎朝ぼんやりした朝の月を見て曲を作ったりしていた時も、きっと猛然と何かやっていて酸欠だったんだろうと思う。酸欠で一瞬ガ〜ッと寝ると、あとはずっと起きていられるような気がする。再び戻ってきてしまった、そんな日々。

きょうNHK教育テレビをたまたま見ていたら「オヤジのエレキ」みたいなのを趣味悠々でやっていた。マツキヨ氏と一緒につい「気持ち悪い」と言いながらも見てしまった。まずは「運指」から。
そういえば、初めてギターを買ってもらった中学生のクリスマス、教本も一緒に買ってもらって最初はそんなことしたような気がする。最初はしてたんですよ、そうゆうことも、ちゃんと。またしようかしら。反省して。
番組の講師は元GSの人でサイケ模様のテレキャスターを使っていた。これは昔からあるやつで、わたしもピンクのペイズリー柄のは欲しいなぁ、と昔よく思ったものでした。生徒はオヤジ二人です。オヤジはやはりベンチャーズ世代で、サラリーマンのおしゃれな休日スタイル、ボタンダウンのシャツ着て「この歳になってやっとこんなギター買えるようになりました」とモズライトとかなんだかエラク高そうなエレキを持って御満悦です。嫌だなぁ、こうゆうの。気持ちはわからないではないんだけど、やっぱり気味が悪くてどうしようもない。
「運指」の練習、をすると、ただドレミファ〜〜とやるだけなのに、最後の音で全員必ず左の指をネックの上でブルブルさせてヴィブラートで終る。これもムシズが走る、と言って文句ばかり言っていた。
次はエレキオヤジ・コーナーというので成毛滋が現れた。久しぶりに見た。「エレキオヤジ・コーナー」というのを見てマツキヨ氏が「あんたのコーナーじゃん」と言うのだけど、オヤジじゃないっつーの。でもちょっとエレキオヤジかも・・・。成毛滋が言うにはベンチャーズがこのヴィブラートをはじめたとかで、それを知っていたので『勝ち抜きエレキ合戦』でブイブイいわせて優勝したんだって。いくつなんだろう。ベンチャーズは凄いなぁ。そのあとはチェット・アトキンスとレスポールに移行。これはわかるような気がする。その後はどうだったんだろう。そこで終ったんだろうか。ホールズワースとかに行くんだろうか。この続きはまた来週聞けるのかなぁ。と、こんなに気持ち悪がっているのに来週も見ようとしているのだった。
このシリーズはもうある程度弾ける人が対象みたいで、最初っからFのコード弾いてるんだけど、なんでFのコードはこうなってるのか、そこから教えて欲しい初歩的なわたしでした。Fのコードのあの指は、ギターのチューニングがアアなってるからなのか、それとも先にFのコードがあったのか教えて欲しい。チューニングはあとから付いてきたのかなぁ。人間の指が自然に押さえられるようにチューニングされてるのかなあ。と、とても初歩的かつオバカなわたしです。マツキヨ氏に聞いてみたけど、「知るか」と一言で終ってしまった。弾きゃあいいんだよ、弾きゃあ、というわけにもいかない。チューニングは好きなようにすればいいものだもんね、きっとあとからついてきたんでしょうね、普通のチューニングは・・・誰か教えてください。



懐かしいロゴですねえ。ヒョエ〜、サボテンのことまで書いてある紹介文でビックリ
『本と版画のトクベツな関係・ さしえ版画と蔵書票展』
平成18年4月12日〜24日
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー

◆お知らせ◆
■4月17日〜22日
銅版画工房「14th ZABOHOUSE展--Art Break--」
神保町『文房堂ギャラリー』
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◆2006年4月4日(tue) なんとかしたりしてなかったり

プラド美術館展に行くどころではなかったのだった。
残念。

新しい作品の下絵を思いついたのでコレを描くにあたっての資料など見る。また、ノートにそのほかやらねばならない事項をまとめる作業を始める。これは楽しい・・・。楽しいが複雑に3つくらいの事が入り組んでいるので、頭を使う。
頭が弱い・・・。
まとめるためには絵にするのが一番良くわかる。昔から国語の問題でも算数の問題でも絵にしないと理解できないため、答案用紙が絵だらけになるのだった。
そんな事をしつつも、やっとハイナー・ゲッペルスの『ゾーゲナンテス』のCDを買う。ドイツ語のサイトからの通販は前に教えてもらっていたのだけど、どうもドイツ語は心もとないためネット通販は躊躇してしまっていたのでした。きょうmixiで教えてもらった英語のサイトから無事に通販完了。不得意とはいってもドイツ語よりは怖くないのでなんとか買ったけれど、いつ届くのかなぁ・・・。楽しみだなぁ。

で、さらに絵を描いたりメモをまとめたりしつつ、先日の「Rockin'-Talkin' Slide Show!!」に来てくれた桂牧さんからいただいたCD-R『BGS』と円盤で工藤冬里さんと一緒に演奏していたyumboの渋谷さんからいただいたCD『Flicker/Echo』を聴く。牧さんはこの日曜日には京都でジギタリスほかでライヴを行うようで、今ごろきっとテンパッテいることでしょう。京都ではおいしいもの食べるんだろうなぁ。わたしも最近はあちらの味が舌に合うような気がしてきて、また京都行きたいなぁ、と思う毎日です。

yumboは仙台のバンドです。渋谷さんはしょっちゅう東京でお見受けしますが。で『Flicker/Echo』ですが、1曲目と2曲目が好きです。特に1曲目の『echo』の疾風感とブラス&生々しいコーラスかな。この曲でギターを弾いている清成さんが企画してくれた昨年の池ノ上「ボブテイル」のライヴでyumboとご一緒させていただきましたが、その時のフライヤーのタイトルが「屏風のなんとか・・・・」というので、なんでこんな事思ったのか、「疾風」と「屏風」という字が似ているのでなんとなく納得したりするのでした。全然違うのにねえ、変だなぁ。2曲目の『storm』は曲調が好きです。変化していく感じが結構わたし好みでした。
ブラスはいいなぁ。でも難しいなぁ。ほかとの兼ね合いが、と思います。

ほかにも、いろいろCD-Rを頂いていてうれしいのですが、聞けてないです。せっかく頂いたものをBGMとして聴くのは申し訳ないので(2回目からはBGMで聴くかもしれないけど)、ちゃんと聞ける時に聴くようにしてますのですみません。
まとめ作業もたまってまして、写真とかいろいろ。きょうは写真も少し整理。あとはWEBの整理も少ししました。WORKSのページに『英国フード記 A to Z』の原画をUPしました。きょうはもう見られます。ただ、WORKSページじゃなくてGAlleryの方に移動した方が良いような気がしてきたので、現在作り直しております。結構手間のかかる作業のため一日では到底できず、今週中になんとかしようと思ってます。

と、きょうはなんとかしたい事項についてでした。
一番なんとかしたいのは家の中の整理。

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◆2006年4月3日(mon) イーノの映像/消えない記憶


ブライアン・イーノ
音楽映像インスタレーション展


9時まで寝てしまった。

午後、子どもを連れて原宿「ラフォーレ・ミュージアム」へ『ブライアン・イーノ 音楽映像インスタレーション展/77 MILLION』を見に行きました。
クレーのような抽象画を最近描いている子どもは、わたしが買ってきたクレーの絵本にはまったく興味を示さなかったが、イーノの映像には釘づけになってしまい、大きなスクリーンの前では床に座って15分くらい目を見開いて動かなかったのでした。そのあともひとりでグルグルとたくさんあるモニターの前を行ったり来たりしていた。あとで何がおもしろかったのか聞いてみたら、「絵が変わっていくところ」と言っていた。

ランダムな画像の組み合わせが77MILLIONあって、いくつかのモニターにゆっくりとフェイドイン、フェイドアウトしていきます。こちらのモニターを見ていて、パッと後ろのモニターを振り向くと、なんとなくさっきの画像とは違っている。動きがゆっくりなので数分の間ではまったく違った風にはならない。ここがミソだろうと思う。

記憶が安心感を生むのだ。

83年にブライアン.イーノが来日した時、サボテン3人で出来たばかりの「サボテン/FIRST」アルバムを渋谷の西武まで行って渡した。その頃からテレビ画像を使ったビジュアル作品を作っていた人です。そんな画像のCDジャケットもあるので、なんとなく雰囲気はわかってもらえると思いますが、光ってるんです。テレビの光みたいの。音楽でも勿論実験的なことをしてきた方ですが、普通に楽しいロックもありますぞ。わたしはきょうも会場で流れていましたがアンビエント・・・・って、そんなにおもしろいと思ってないのですが、実験的なものはおもしろいと思ってます。
昔からイーノがやっていたテープのズレを使ったようなものというのは、誰しも考えることで、誰が先にやったとかとても言えないと思うのですが、サボテンでもいづみちゃんがそうゆうのは好きで、リバーステープとかMTRを使ったりしてやったもんです。それはイーノのような空白のサイズをずらす(というのがあったと思いますが)というのではなく、拍数違ういくつかのメロディが作る偶然のメロディも、何周かするとピタッと合わさったりする。その上にまた違ったメロディで歌ったりしたものもあります(セカンドアルバムの中の『自転車』)。こうゆうのは今でもサボテンの曲の中にはよく入りこんでいます。
イーノの映像作品はそういった考え方から自然に生まれたものだろうというのは容易にわかります。で、記憶ですが、いくら77MILLIONの組み合わせといっても、目が覚えてるんですよ。どこかを。あ、この形さっき出てきた、とか、この形体は色違いで出てきた、とか。この展覧会の感想を書いている人のほとんどは「癒される」なんちってるみたいなのですが、それはその記憶が安心感を生んで癒された気持ちになっているに違いない、とわたしは思ってます。友だちと同じものを持っていて「ああ、安心」みたいな感情かも。これを捨ててしまうとどうなるか。これも一時いづみちゃんが作ろうとしていてそのままになっていますが、絶対に繰り返しをしない曲、というのがありまして。少しづつ長くしていったのですが、やはり、同じフレーズを使わずに進むのは困難でありました。ヒトはどうゆうわけか繰り返したくなるようで、あるところまで行ったら、また最初のフレーズに身体が戻ろうとしていることがわかって不思議なものだなぁ、とわたしは思いました。単純な話し、10分間くらい繰り返しなしに最初から最後までをひとつのメロディでやることはできなくはないけど、覚えるのは大変かもしれない。この曲は数回ちょっとづつ長くなって演奏しましたが、最後は最初のフレーズに戻ったような気がする。記憶しているメロディが出てくるとちょっと安心してしまうわけで、これを抹殺するのはかなり難しいものだ、と感じました。これはもしかしてつづくのかしら・・・。
ズレと偶然を意識した作品は多くの人が作っている。鈴木昭男さんのポータブルレコードプレイヤーを数個使ったものというのもある。同時に針を落とす。でも針を落とす瞬間は少しズレる。イーノの作品にくらべるとずっとアナログですが、なんかかわいいです。指の力とか呼吸とか、身体的なものが左右するズレでした。
イーノの会場で流れていた音楽も、コンピュータのプログラミングにより同じ音は出てこないようになっているそうなのだけど、あのアンビエント(よくわからないまま使ってるんだけどね)ミュージックは、どこで切っても、どこから聞いても同じに聞こえちゃうなぁ、わたしには。そこがいいのかしらん??わたしには退屈だったけど。というわけでCDは買いませんでした。

イーノの映像はゆっくりと変化していくが、意外とたくさんの画像を目は覚えていることがわかる。この作品のおもしろいところは、その即時性というところで、記憶には残してしまうけれど、同じ繰り返しにはならず、その場のその一瞬しかその画像は成り立たないというところにある。「あ、この画像いいな」と思っても次の瞬間にはちょっと違うものになっている。通り過ぎる画像はもぅ二度と戻ってこない、このLIVE感が一番の良さだと思います。音楽をやってきた人のビジュアル感覚だと思います。その中に記憶という『ねちっこさ』を折り込んでいるところがイーノのうまいところねぇ〜〜〜〜、と思ったしだいです。

すっかり子どもは感心してしまった。最近の子はこのLIVE感に弱いと見た。なんでも動いてるからねえ、止まっている絵画なんぞには目もくれない。わたしは止まってる絵も好きですけどねえ。ちょっとおもしろいので、あしたは上野へ「プラド美術館展」でも見せてこようかと思っている。わたしは昔プラドには行きましたが、なんといってもゴヤですよ!!ゴヤも来てるんでしょうねえ。ゴヤの実物を見たらもぅ1年は眠れないと思う。わたしは家にあった画集を見た小学生の時、小泉八雲の『耳無し芳一』をNHK教育テレビの影絵で見た時と同じくらいトラウマになったのだから。「わが子を食らうサトゥルヌス」があればいいんだけど・・・・。

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◆2006年4月2日(sun) 武満徹のSONGS


わたしはカラス

『この季節になると一斉に植物は芽吹いて、ひんやりした空気の中なにやらうごめくモノを感じてワクワクするものでございます。』

と、きのう書いて今日になってこの一部が谷川俊太郎の歌詞で武満徹の曲『三月のうた』に似ていると思ってCDを引っぱりだして聞いた。といっても『ものみな芽吹く(三月に)』という部分だけなのだけど。三月は、だから、植物だけではなく「なにやらうごめくモノを感じる」、芽吹く頃なのだ。もぅ四月だけど、そうゆう気持ち。満開の花は何故か悲し気で、芽吹く頃も世界の意に反して生きようとする者には悲し気だろうと思われる。今のところわたしは世界の意に沿ってはいないものの、反して生きてはいないから、うごめくモノにはワクワクする、だけのことなのだろうと思う。

きょうは近所のカフェで資料を広げ、調べものとメモ。CDを聴く。

引っ張りだしたのは2枚のCDで、1枚はメゾソプラノの保多由子さんの『見えないこども』。これは武満徹のうたを集めた作品で、ギターが鈴木大介、ピアノが寺嶋陸也。もう1枚はソプラノの波多野睦美さんとリュートのつのだたかしさんのもので、プーランクやピアソラなどもとても良くて、愛聴盤の『Alfonsin y el mar』です。
保多由子さんの方は花が咲いてもまだ咲いていなくても、どっちにしろ悲し気なのだけど、突き放した強さがあって、このアルバムで5曲収められている谷川/武満コンビの、なんというか'60〜'70頃のNHKヒューマンドラマちっく楽曲に合ってると思う。谷川詞は武満曲で3倍くらい良くなってる。『見えないこども』『死んだ男の残したものは』それと『三月のうた』が特に良いのです。これは大人のSONGSであり、詩人のつくるうた。
でもね、武満詩もいいんですよー。一番良いのは『小さな空』です。武満さんはなんと純真でストレートな詩を書くのだろう。感じたまま書いて、素直にメロディをのせているところがこちらにも伝わってきて、うたもの、いいな、この人、といつも思います。『小さな空』は谷川詞につけているようなNHKヒューマンドラマちっく楽曲で感動的だけれど、『○と△の歌』(武満詩)なんてぇのはアッケラカンとしてて最後の2行なんて「ロシアハデカイゼ、バラライカハ三角ダぜ」なんダぜ!

けれどもやはり詩人の一節にはかなわない。『三月のうた』の出だしの「わたしは花を捨てて行く」というこの一行だけで、詩人は詩人の役割を果たし、聴くものにダメージさえ与えるのだ。

花も歌もそうだけど、きょう悲し気に感じても、あしたはハッピーの象徴のように感じるかもしれない。いつも人間は気分しだいで動いている。

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◆2006年4月1日(sat) 上野動物園ご案内しましょう

今年初動物園
ジャワマメジカとわたし







上野の柳











ハスが好きです。

桜、桜と騒ぐでない。
この季節になると一斉に植物は芽吹いて、ひんやりした空気の中なにやらうごめくモノを感じてワクワクするものでございます。
そんなわけで、ここ数日動物園に行きたくて仕方がなかった。我慢できない。

上野動物園は年に何度も行きます。一応全部見ますが、よ〜く見るところは決まっています。入り口を入って、まずはレッサーパンダ。ここ、みなさん何故か並んでますが、並ばなくてもドンドン入ってパンダは見られます。なんで並ぶんだろう・・・
そのあとは猛禽類見ます。ワシ・タカなどですね。好きですの。
次ゴリラ。それから小鳥たくさん。青い鳥を眺めます。幸せになりましょう。そのあと売店がたくさんある場所に出ますので、そこでソフトクリーム食べます。

実はきょう、そこで昔仲良しだった男の子(もうオジサンですが)を見つけてしまい、ビックラコイタ。昔バンドやってたことがあるんです、この人と。サボテンの前。わたしが持っている中期のローリング・ストーンズのレコードは全部この人に頂いたので、忘れもしない。でも、声はかけられませんでした。この人がヒトになにやら文句を言われているのにも関わらず親切にしている場面に偶然遭遇しまして、やっぱり今も無欲でやさしい人なんだなぁと嬉しく思い、そのまま、懐かしい思い出のままにして白クマの方へ行くことにしました。ちょっと感動。ハタチ頃の話なんですよ。

坂を登って元のところに戻り、ゾウを堪能。その裏手のマダガスカル方面の猿見ます。日本猿と違って毛がフサフサしていてゴージャスで好きです。向い側のプレーリードッグとバイソンも見ましょう。
そこを抜けるとモノレール乗り場ですが、乗りませんヨ。歩きましょう。途中ハリネズミのいる木が有りますからね、枝をみてみましょう。大きな栗みたいに丸くなっていることがあります。きょうはいました。イソップ橋を渡ったら、ふれあい動物園。ここでヤギを撫でて遊びます。小山羊が何頭か生まれていてかわいいです。にわとりや七面鳥も観察します。
出る時は手を洗いましょう。
そこを出たら待ってました!小獣館。ここはかわいいもんだらけです。マイ・フェイヴァリット・プレイス。モモンガなどのいる地下に行く1階手前に「ジャワマメジカ」がいます。きょうは立ってなかったのでか細い脚は見られませんでしたが、やっぱりかわいい・・・・食べてしまいたいくらいかわいい・・・・。

次はカバとサイ。それから両生類爬虫類館へ。ここはオオサンショウウオだけがわたしの目当てです。頭が大きくて丸くてドンヨリしていて妖怪みたいで好き。
そして、ここからいつもは池の左を通ってオランウータンのモリーに挨拶して出るのですが、きょうはモリーに挨拶せず、池の右の桜と柳の小道を通ることにしました。不忍池はスワンのボートでいっぱいになっていて、お花見のお客や出店で狂喜乱舞です。でも、やっぱりここはハスなんだよねー。
今年はどうしても古代ハスが見たいなぁと思っています。

大賀博士が発見した縄文時代の三つのハスの種は、今は各地で種を増やしているようですよね。先月だったか、写真展で唐招提寺の古代ハスの大輪の花の写真を見てとても感動したので、わたしも実際に見てみたいなぁ、と思ったのでした。今の季節は池の中は殺伐とし、花のあとの鉢だけがポコポコと浮いています。これもこの池のひとつの風情になっていて好きです。花が咲くのは6月くらいだっけ?またこよっと。あとは奈良かな?奈良に行けば見られるのかな。

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