英国は日本と同じく海に囲まれた島国です。かつては七つの海の覇者だった(パイレーツも含めて)英国海軍の正装はネイビーブルーの元になっています。わたしが好きなのはセーラー服の大元のセーラースタイル。セーラーカラーは風よけになるとか船員が縫いやすいように四角くなってるとかとても実用的にできています。軍服というのはそんな風に実用的にできているから、だからこそ普段の洋服にもドンドン取り入れられていったんでしょうね。
セーラーカラーは、いつしかベルエポックの頃の海辺の服装になっていきました。おぼっちゃま、おじょうちゃまがこのスタイルになりました。あのヴィスコンティの「ベニスに死す」では、美少年ビョルン.アンドレセンが、セーラーを着て海辺で初老の芸術家をまどわしてましたねえ。
もうひとつ、思い出すのはバーネットの小説「小公子」の小さな主人公セドリックくん。わたしが読んだ挿絵は巻き毛にセーラーで、ちょっと憧れてしまいました。この本が出てから流行ったらしいですよ。ちなみに日産の気品のある車セドリックの名称はセドリックくんからとられました。随分影響力があったんですねー。